ボトルの酒量が微減、チェック時間をサバ読み…潰れるキャバクラの共通点
―[木村和久の「オヤ充のススメ」]―
― 木村和久の「オヤ充のススメ」その164 ―
キャバクラの世界では「これをやっては終わりでしょ」な行為が結構あります。特にセコいパターンが多いです。
キャバクラの何がセコいかって、ボトルのお酒が気づかぬうちに減っていることです。某キャバクラ店で「ねえ、先週入れたボトル出してよ~」と黒服に頼むや、うやうやしく高級ブランデーが運ばれてきました。外側からお酒の量を見ると「あれ~なんか、減ってないか~」とちょっとした騒ぎに。店は「そんなことないですよ。先週お預かりしたボトルですけど」と言うではないか。
誰かが飲んだというほどは目減りはしていない。けど、指1本分ぐらいかな、微妙に少ないのです。
結果から言うと、この店のボトル預かりシステムは「計量ボトル」というもの。みんながボトルを預かると、何百本ものボトルの置き場に困るので、共通のボトルにして客がどれぐらい残したかを測り、その分量を空きボトルに注いで出すというシステムです。だから、ちょっと分量を少なくして早くボトルを入れさせようとする。セコ過ぎです。
ちなみに、この店が計量ボトルかどうかはこっそりボトルにボールペンなどで印をつけておけばいい。後日行って、印がなかったら、それは計量ボトルってことです。
そんなセコいことをやらんでもいい。売り上げアップしたいなら、がばがば飲むキャバ嬢が来て、ボトルを空ければいい。確かにそうです。実際、銀座の高級クラブには「空け屋」「飲み屋」なる専門のホステスが一部にいて、ボトルの量が3分の1ぐらいになると、呼んでもないのにどこからかやって来ます。年齢は40歳近くで、かといってママの貫禄はない。なんでこの人で、銀座の高級クラブのホステスが務まるのか、謎に見えますが、その存在理由が程なくわかるというもの。
そのホステスさんが、唐突に「私も一杯頂きましょうか」と言って、ブランデーをストレートでがばがばグラスに注ぐではないですか。そして、見ている間に一気飲み。飲みっぷりは豪快そのもの。彼女はグラスを空けて「フ~」と言い、若手ホステスに目で催促をします。マジかよ~。2杯目も軽くクリアして、ものの5分でボトルが空いてしまいました。
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