ユニクロのジーンズを1万円台の高級品に見せる裏技
―[メンズファッションバイヤーMB]―
メンズファッションのバイヤーMBです。洋服の買いつけという本業の傍ら、ブログやメルマガで「オシャレの正解」について発信していたところ、こちらで執筆させていただくことになりました。連載第9回目をよろしくお願いします。
「ユニクロのジーンズなんてたかが知れてるでしょ?」「安かろう悪かろうだよ」。いいえ、とんでもありません。ユニクロのジーンズは価格こそ2000~3000円程度ですが、素材は日本のデニムメーカー「カイハラ」を使用しています。「カイハラ」は2~3万円台のプレミアゾーンと呼ばれる海外有名ブランドの高級ジーンズも手がけていて、その評価は世界的なものです。
「でもシルエットは微妙じゃないか」と思う人もいるでしょう。確かにパンツはシルエットが命。形の良し悪しは上着以上にモロにわかってしまうものです。いかに素材が高級「カイハラ」であったとしても、形が悪ければ何の意味もありません。
……しかし! ユニクロでもたった1箇所だけポイントを押さえて「お直し」すれば、たとえ3000円台のユニクロジーンズでも1万円以上に見せることができるのです。今回使うのはこちら。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=787881
「スキニーフィットテーパードジーンズ+」 3990円。ユニクロ代名詞の一つ「スキニーデニム」です。まずはこれをそのまま穿いてみましょう。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=787888
細身でなかなか綺麗なシルエットです。悪くはないですが……ユニクロ的な野暮ったさを感じてしまいます。今のままでは値段の価値しかありませんが、これを「お直し」で1万円台の見た目にしてみましょう。「お直し」するところは「丈」です。
▼ちょっとしたコツでシルエットが生まれ変わる
先ほどの着用画像を見てください。裾にシワがたまっています。これを「クッション」と呼びます。このラフな「クッション」がどうしても野暮ったい印象を与えてしまうのです。普段ジーンズを穿いている人がスーツでスラックスを穿くと、「あれ? かっこいいかも……と思う原因の一つがこの「クッション」にあります。「クッション」がなくなると、足がスッキリと綺麗に見えて脚長効果を生むのです。逆に「クッション」が何重にも入っていると、足に視線を集めて強調してしまうため、足の長さが丸わかり。私の様に日本人体型、短足をごまかせなくなってしまうのです。
ですから、お直しのポイントは「くるぶし丈」です。「くるぶし」に裾がかかるくらいに裾上げをすると、概ね「クッション」は出ません。ユニクロの店員さんに「くるぶしにかかるくらい短めでお願いします」と伝えれば丈を調整してくれるはずです。
かなり裾上げすることになりますが、思い切って遠慮なくいきましょう。ちなみにユニクロの裾上げは無料です。フィッティングルーム付近にいるスタッフに声をかければOKです。しかも混雑していなければ、数十分程度で仕上げてくれます。
▼全身ユニクロとは思えない!
さて裾上げしたシルエットを見てみましょう。
どうですか。まるでスラックスを穿いているように大人っぽく、脚長に見えませんか? 裾上げ前と比較してみましょう。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=787892
とても3000円台のジーンズには見えません。セレクトショップなどで購入した1万円オーバ―のジーンズに早変わりです。クッションがほとんど出ておらず、脚長シルエットが実現できています。全身で見るとその綺麗さが際立ちます。
こんな感じ。とても3000円台のユニクロを穿いているようには見えないですよね。……ちなみに上に着ているシャツもユニクロです! 実はこちらもちょっとした「ユニクロに見せない工夫」をしています。こちらは「最も早くオシャレになる方法KnowerMagメールマガジン」内にて語りますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
さて、最後に注意点を二点ほどあげておきましょう。一つはサイズ選び。せっかく裾を綺麗にしてもサイズがユルかったりすると、せっかくの美脚シルエットが台なしです。なるべく細めのサイズを選びましょう。目安は「ウエストのボタンが止まるか止まらないか」くらいのサイズ感。「こんなキツいウエスト耐えられない!」と思うかもしれませんが、大丈夫です。デニムですから1週間も穿けばウエストは馴染んで伸びて楽になります。「楽なほうがいいな」と1サイズ大きめを選びがちですが、ここは我慢してジャストサイズを選択してください。
二つ目は靴選び。靴は別にブーツでもスニーカーでもいいのですが、「黒」を選んでください。「黒」を選ぶことでジーンズと靴の境界線をぼかすことができます。結果、どこからが靴でどこからがジーンズがわかりにくくなるので、足の長さをごまかせるのです。こちらに関しては「ファッションで短足はごまかせる!」(https://nikkan-spa.jp/756964)で語っていますので、併せて読んでみてください。
高級セレクトショップなら平気で1万円、2万円と値段をつける「デニム」ですが。ユニクロが誇る高級素材とこのちょっとした裏技でそれらに劣らないものが完成します。是非試してみてください! またさらにシルエットをキレイに見せる「お直しの裏技」をサイトKnowerMag「ユニクロのスキニーを1万円のパンツに見せる裏技」に掲載しています。気になる方はこちらもぜひ読んでみてくださいね。 <文/MB>ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)『MBの偏愛ブランド図鑑』 今着るべきブランド60の歴史や特色を、自身が愛用する品とともに徹底紹介 |
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