異常発生する「毛虫」の対処法…卵の段階での駆除が効果的
―[毛虫が全国で異常発生のナゾ]―
毛虫が全国的に「異常発生」して、森林や農作物に被害が出ているという。「温暖化の影響では」「天変地異の前触れではないか」とも言われているが、 対策方法はあるのだろうか?
◆卵塊を駆除するのが最も簡単で効果的
ここ2~3年、全国的に大発生しているの「マイマイガ」の幼虫(毛虫)。マイマイガの生態に関する研究を進める岐阜県森林研究所では、大量発生・収束の原因だけでなく、防除方法についても研究している。
「『交信攪乱法』といって、合成した性フェロモンを大量に継続して放出することによって、雄がフェロモンを頼りに雌を探すのを邪魔して、交尾をできなくする方法を研究しています。結果として雌の交尾率が低下し、翌年の幼虫密度を抑えることができます。
これは米国でマイマイガの防除対策として効果をあげている方法です。防除効果が高く、環境への負荷も少ないのですが、日本のマイマイガとは生態が異なりますし、虫の密度や森林の環境によっても異なると思われます。防除方法の確立も、まだこれからといったところです」(岐阜県森林研究所の大橋章博氏)
- 大量発生したマイマイガがびっしりとはりつく。下には多くの死骸が落ちている(東海北陸自動車道・松ノ木峠パーキングエリア付近)写真/岐阜県森林研究所
- 写真/岐阜県森林研究所
―[毛虫が全国で異常発生のナゾ]―
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