テキサス・トルネードってだれ?――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第103回
ケリーは“魔法のブーツ”をはいていた。バイク事故とその後の復帰戦で2度にわたり骨折したケリーの右足は、足首と足の甲のあいだあたりで切断され、切断箇所からつま先までをシリコンで包んだ特注のリングシューズが作製された。ケリーはこのブーツを着用した状態でリハビリをつづけ、試合のできるコンディションをつくり上げた。もちろん“魔法のブーツ”の秘密は公表されることはなかった。
テキサス・トルネードという新キャラクターに生まれ変わったケリーは、1990年8月の“サマースラム”で“ミスター・パーフェクト”カート・ヘニングを下しインターコンチネンタル王座を獲得した。
ハルク・ホーガンとアルティメット・ウォリアーというふたりの主人公が奇妙なバランスで共存するWWEのリングに吸い込まれた30歳(当時)のケリーは、“遅れてきたスーパースター”というポジションを演じたのだった。(つづく)
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文/斎藤文彦 イラスト/おはつ
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