KinKi Kids「硝子の少年」からの20年を振り返る
――これまでシングルのリリースで連続首位を獲得してきたことへのプレッシャーみたいなものはありますか?
光一:もちろん、会社にとっても制作チームにとっても1位になるに越したことはないでしょうけど、表現するうえではまったく考えないですね。結果は後からついてくるもの。そのとき自分ができることにベストを尽くすだけです。
――これまでもそういう姿勢で歩まれてきたのでしょうか?
光一:そうですね。
――逆にその中で、変化したことはありますか?
光一:『SHOCK』という舞台での経験が大きいですね。’05年に舞台のストーリーから演出まですべてを自分で手がけるようになったんですが、やらなきゃいけないことが多すぎて、「完璧にしなきゃいけない」って思いが先走りして、だんだん周りが見えなくなって……。周囲を引っ張っていく立場なのに、誰もついてこなくなっちゃったんです。それで気づいたんです。周囲に対して「それは違う」って言うのは、「やりたくない」んじゃなくて「できない」だけ。自分にできる器がないってことだと。だから今はもっと大きな器で、フレキシブルに対応するように心がけています。でも、当初の「やりたい」「やりたくない」のせめぎ合いがあったからこそ、僕を理解してくれるスタッフがこうしてそばにいるのも事実。そうすることでスタッフたちとの信頼関係も深まったし、今は任せるところは任せちゃいますね。そのほうが逆に結果いいこともあるので。
――剛さんはいかがですか? ご自身の音楽プロジェクトはもちろん、最近ではももクロに楽曲を提供したりと、活動の幅を広げていらっしゃいます。
剛:出会うミュージシャンやアーティストが増えてくると、アングラでやっている人からメジャーでやっている人まで、本当に十人十色。その人が大切にしているもの、その人が大切にしていないものっていうコントラストが面白いですね。そんな人たちと触れ合っていると自分がこだわってきたものがしょうもなく見えてきたり、あるいはその人がこだわっているものが僕的にはしょうもなく感じちゃったり。でも、そこで怒りとか嫉妬とかを感じる時間はすごく無駄だから、「ふ~ん」って思うんですよ。
――ふ~ん、ですか?
剛:そう。クールというよりナチュラルに、「ふ~ん」って思う。そうすると、ずっと一緒にいられる。俺にはそのこだわり、到底わからないけど、君にとっては大事なんだねって。それを共有することは今はできない。でもいつか、できるときがくるかもねって。相手を尊重するってことは、大事です。例えば、全然社交性はないけど、すげえいいヤツがいる。だったら、その人の社交的じゃない部分を自分がフォローできれば、その人はもっと表舞台に出られるのかなとか……そういうような人間的な勉強を、僕は音楽を通じてやってきたのかなと。
※このインタビューは7/12発売の週刊SPA!のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです
【KinKi Kids】
ジャニーズ事務所初のデュオとして’93年、結成。’97年に「硝子の少年」でCDデビューを果たす。「薔薇と太陽」のシングルリリースのほかDVD&Blu-ray Disc『2015-2016 Concert KinKi Kids』が発売される
撮影/齋藤清貴 取材・文/高野麻衣 取材/安田はつね(本誌)
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