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ビンス無罪“ステロイド裁判”エピソード03=ビンスとザホリアン医師――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第156回

 オシェー判事は、1988年11月18日以降のザホリアン医師とパターソンのやりとりにメスを入れた。 「体育協会が(プロレスの試合会場への)医師のアテンドの条例を廃止したあとも、あなたは試合会場に通いつづけた」 「ミスター・パターソンから『今後も試合会場に来てください』といわれました」 「ステロイドについては?」 「FDA(米食品医薬品局))だかDEA(米麻薬取締局)だかの調査が入るかも、というウワサは耳にしました」 「1989年10月24日にビンスのオフィスにステロイドを発送しましたか?」  ザホリアン医師の答えは意外にも「おぼえていません」だった。弁護側のジェリー・マクデビット弁護士の反撃がはじまろうとしていた。 (つづく)
斎藤文彦

斎藤文彦

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