ビンス無罪“ステロイド裁判”エピソード06=ホーガンとザホリアン医師――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第159回
※全20話のシリーズとして“ザ・ステロイド裁判”をお届け。この裁判はいまから22年まえの1994年7月、ニューヨーク州ユニオンデールの連邦裁判所で公判がおこなわれた刑事裁判である
3週間にわたる公判=集中審理の第2週め(1994年7月11日~7月15日)もビンス・マクマホンとタイタン・スポーツ社の弁護人、ジェリー・マクデビット弁護士とローラ・ブレベッティ弁護士によるジョージ・ザホリアン医師(検察側の証人)への反対尋問からスタートした。
検察サイドが描いた“ステロイド事件”のシナリオは、あくまでもビンス(とタイタン・スポーツ社)からハルク・ホーガンへのアナボリック・ステロイドの販売・流通とその共同謀議――“4・13事件”と“10・24事件”の2件――だった。
ビンスがザホリアン医師からステロイドをオーダーし、ザホリアン医師はコネティカット州スタンフォードのタイタン・タワー(WWE本社ビル)に“商品”を発送。ステロイド入りの宅配便はタイタン・スポーツ社内で開封、再梱包されたあと同社スタッフによってホーガン本人に届けられた。これがショーン・オシェー検事が立件した“4・13事件”と“10・24事件”のあらすじということになる。
検察サイドは証拠物件としてザホリアン医師がタイタン・スポーツ社宛に発送した1989年4月13日付、1989年10月24日付のフェデラル・エキスプレス社の宅配便の2枚のレシートのコピーを裁判所に提出した。
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