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世の中には情弱語があると思うとわかりやすい――連続投資小説「おかねのかみさま」

みなさまこんにゃちは大川です。

『おかねのかみさま』51回めです。

きょうも六本木SLOW PLAYで書いてます。

※⇒前回「かきぴー」


〈登場人物紹介〉
健太(健) 平凡な大学生。神様に師事しながら世界の仕組みを学んでいる
神様(神) お金の世界の法則と矛盾に精通。B級グルメへの造詣も深い
死神(死) 浮き沈みの激しくなった人間のそばに現れる。謙虚かつ無邪気
美琴(美) 普通の幸せに憧れるAラン女子大生。死神の出現に不安を募らせる
村田(村) 健太が師と崇めるノウサギ経済大学の先輩。元出版社勤務
ママ(マ) 蒲田のスナック「座礁」のママ。直球な物言いが信条
学長(学) 名前の由来は「学長になってもおかしくない歳のオッサン」の略

〈第51回 情弱〉
蒲田 スナック座礁

「柿の種でもいいじゃない」

「いいんじゃ。確かに柿の種でも。だけどこの小さめの入れ物に入った柿の種を三本くらいの指でつまむと必ず一粒落ちそうになるじゃろ。これがいけない」

「袋ごとどうぞ」

「い…いいのか…わるいな…」

「どーーーーーーーーーーぞ」

「ザー…モッシャモッシャ」

「こんばんみー」

「あら村ちゃんいらっしゃい」

「お、ジジイ、夜食か?」

「自由だ。こんな自由にお前は出会ったことがあるか?」

「よくわかんねぇけどお前は生まれつき自由だろ」

「むらちゃん今日は飲んでないのね?」

「あ、うん、仕事長引いてな。マンションが売れなくて困ったもんだ」

「あらそうなの?」

「明らかに売れなくなったなー。テレアポしてもガチャ切りが増えた」

「たいへんねぇ。景気わるくなるのかしら」

「わるくなる。投資に値するものが市場からなくなってきた証拠じゃ」

「そうなの?」

「回復まで10年くらいかかるがな。今回のはもう少し短いかもしれん。東京はな」

カランコロンカラーン

「こ!こんばんは!」

「あらけんたくんいらっしゃーい」

「おー起業家。どうした。バイトおわりか?」

「それが…その…」

「どうした?」

「し、師匠!お金かしてください!!!」

「は?」

「…モッシャ…」

「んもー健太くん。またなんか地雷踏んだんでしょ」

「…すいま…せん…」

「どうした。イルカの絵でも買わされそうになったか?」
「いえ…」
「じゃあバイナリーオプションとやらにでも手を出したか?」
「!!!!」

「だしたのか」

「…いえ、その、僕自身が取引するのではなくて、USBメモリに入ったプログラムを買うというものでして…その…プログラムが僕にかわってお金を稼いでくれるってお話だったので…買ったんです…」

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