鉄道各社が仕掛ける「スタンプラリー」がドル箱イベント化。鉄道ファン以外の需要発掘するサービス展開中
そんな鉄道各社が運行する個性豊かな観光列車も盛況で、こちらも鉄道ファンではない人の利用が多い。そうした観光列車のなかでも極め付きなのが切符購入や駅売店の利用など旅客の「直接的な消費効果」のほか、「間接的な効果」が観光のために立ち寄る途中停車駅などで得られる「クルーズトレイン」だ。JR九州の「ななつ星in九州」が大成功を収めているが、来年からJR東日本で「トランスイート四季島」が運行予定。その経済効果は約24億円だという。
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「ほかのクルーズトレインもそうだが、乗客の消費性向は非常に高い」(関西大学の宮本勝浩名誉教授)そうだ。総工費こそ一般の車両よりもかかるが、それに対する費用対効果も極めて高く、十分な利益が見込める事業である。
業界全体に勢いがある鉄道業界。今後は鉄道各社が仕掛けるテツノミクスが景気を左右するかも!?
<2016年開催の主なスタンプラリー>
●JR西日本:夏休みポケモンスタンプラリー2016
●JR東日本:ポケモン謎解きラリー カラクリ王国を救え!
●JR東日本:帰ってきたぞ! 我らのウルトラマンスタンプラリー
●東京メトロ:スタンプラリー2016 歴代仮面ライダー大集合!
●首都圏私鉄各社:私鉄10社スタンプラリー
<各クルーズトレイン比較>
●JR九州(’13年10月運行開始)
名称:ななつ星in九州
最高宿泊費:95万円
総工費:30億円
●JR東日本(’17年5月運行予定)
名称:トランスイート四季島
最高宿泊費:95万円
総工費:50億円
●JR西日本(’17年春運行予定)
名称:トワイライトエクスプレス瑞風
最高宿泊費:未定
総工費:未発表
【梅原 淳氏】
交友社月刊『鉄道ファン』編集部などを経て、’00年から鉄道ジャーナリストとして活動を開始する。著書に『鉄道の未来学』などがある
【宮本勝浩氏】
関西大学名誉教授。専門は理論経済学。著書に『「経済効果」ってなんだろう?』(中央経済社)など
― 鉄道進化論[テツノミクス]は到来するのか? ―
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