多摩川の「“リア充”ホームレス村」は謎だらけ。貸し畑や宴会場、ロッジのような家まで…
ホームレスといえば、一文無しで路上をさまよう悲惨な姿をイメージしがちだが、東京・多摩川では真逆の優雅な生活を送っているホームレスが存在するという。今回は、ビールで宴会する集団や、住処には40型液晶テレビにスマホもある「リア充ホームレス」の生活に密着した――
多摩川某所を取材中、ホームレスタウンの中で不思議な光景をよく見かけた。
例えば、集落の中に突然現れる、世話が行き届いた田畑だ。近所のホームレスが自給自足のために野菜を育てているケースも多いが、関係のない第三者が“ホームレスに土地を借りている”こともあるとか。長年、ホームレスを追い続けるルポライターの村田らむ氏は「最近では中国人が経営する飲食店が大規模に栽培させている場合もある」と語る。実際、「一般人に『場所を貸してくれ』と言われ、雑草の処理や手入れをしたね。え、カネかい? 差し入れくらいはもらうけど、面倒だから受け取ってないよ」というホームレスもいた。
さらに、テニスコート並みの広さの宴会場を勝手に造り、椅子に寝そべりながらビール片手に盛り上がる集団を発見。自称建築関係の自営業という60代の男性は気兼ねなく自由に騒げるこのホームレスタウンが気に入っているという。ほかにも高齢なホームレス用の車いすが置かれたり、玄関に「買い物に行ってきます」などというメモが貼られたりするなど、住人同士の連携も取れている。
「多摩川はホームレス界の中では珍しく“村社会”が形成されているのが特徴。もともと東京都と神奈川、また市区町村の境界で管轄も曖昧だったり、規制を厳しくして都会に戻られても困るので、比較的取り締まりも緩い」(村田氏)
貸し畑に宴会場。ホームレス村は謎だらけ!
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