多摩川の「“リア充”ホームレス村」は謎だらけ。貸し畑や宴会場、ロッジのような家まで…
もはやスラム街のように集落がいくつも形成されている多摩川沿いだが、場所によって雰囲気もガラリと違う。日雇い労働者の多いホームレスの集落では月収15万円強に達する者もおり、家電も超充実している。その地域でもっとも稼いでいるという伊藤浩二さん(仮名・50代後半)の橋の下に造られたロッジのような家にお邪魔すると、優に6万~7万円はするアクオスの40インチ液晶テレビをはじめ、発電機のバッテリー残量で使い分けるという24インチ、12インチの計3台が並んでいた。
⇒【写真】はコチラ(伊藤さんの住処) https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1280294
「俺は他人のお古は嫌だから、必ず新品を買う。テレビ以外にもDVDレコーダーもある。酒やギャンブルはやらないから、カネが余ってしょうがないんだ(笑)」
それでもアパートを借りない理由は「自由に生きたいから」と伊藤さんは語る。手には日雇い労働の仕事探しに必須という、他人名義のワケあり最新スマホを持ち、使用料は月1万9000円。「安いほうでしょ?」と笑いながら、予備のガラケーまで持っていた。
村田氏によれば「今はアルミ缶の相場はキロ100円前後。北京五輪時は200円まで高騰した」というが、3年半後の東京五輪に向けて、多摩川のホームレスタウンはますますセレブになる可能性すらある。そう、彼らのホーム“レス”化は止められないのだ。
【村田らむ】
ルポライター、漫画家。著書に『ホームレス・スーパースター列伝』(ロフトブックス)や、『ホームレス大博覧会』(鹿砦社)など
― 多摩川[リア充ホームレス]の優雅な日々 ―
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