「早晩、消滅するだろう」…六代目山口組系幹部が語る“第三の山口組”の行く末
「任侠山口組」に存在意義はない、と断じた上で、X氏はある“原則論”をかざす。内容は、かねてから六代目山口組が主張してきたことだ。
「六代目山口組執行部の姿勢は変わっていません。あの夏、組を割って出た13人の謀反者と、後に総本部から通達が出た処分者以外は、六代目山口組としては責任を問わない。これは、誰にとっても例外ではありません。
ただ、織田の主張で1つだけ、信じてやりたい部分があった。『山口組を良くする』、この一点です。やれるものなら、こちらでやってみたらいい。それをきちんと実現できたら、感動する若者もいるのではないか」
とはいえ、一度割って出た人間が戻っても普通、居場所はないと考えるのが自然ではないか。X氏にその点を訪ねると、こう答えた。
「彼は雑誌のインタビューでもずいぶんな口をきいてましたからね(笑)。ただ、執行部のある方はこう言ってました。『六代目山口組はこの一年数ヶ月で多くの事を勉強させてもらった。山口組は百年に渡る歴史があり、山菱の下、すべての者が兄弟家族であり、神戸山口組を名乗る人達は自らの若者を山口組という家に帰すことが、親としての責任ではないか』と。それに、戻ってうまくいくかどうかは、結局本人の努力次第。事実、うちの執行部には、過去に山口組を内部分裂により、盃を受けた親に従って一度は組を出た人間も、今も要職に就いています。それが山口組百年の歴史なんです。わかりますか? 本人次第なんですよ」
二度の謀反を経て誕生した「任侠山口組」は、果たしてどんな道を辿るのかーー当分、目が離せない展開が待っていることは確かだ。
取材・文/日刊SPA!編集部
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