ホークとアニマルはベスト・フレンズ――フミ斎藤のプロレス読本#030【ロード・ウォリアーズ編エピソード15】
―[フミ斎藤のプロレス読本]―
1997年
ロード・ウォリアーズは、ホークとアニマルのふたりでロード・ウォリアーズである。いちど解散したチームがまたいっしょにやっていくことになったのだから、ここから先は再結成以後の活動ということになる。
ホーク、39歳。アニマル、36歳。初めてコンビを組んだのは14年まえ。あれからずっとヘアスタイルはモヒカン、逆モヒカンのままだ。
“解散”はお別れで、“再結成”は仲なおり。ふたりは時間をかけてベスト・フレンズになった。ベスト・フレンズとは、なんでも話せる相手、どんなときでもそこにいてくれる友だちのことだ。
ロード・ウォリアーズは、年間300試合のツアー・スケジュールをまる9年間もつづけたあと、それぞれ別べつの道を歩むことを選択した。
チームとしての最後の試合は、1992年8月のスーパーイベント“サマースラム”ロンドン大会でのWWE世界タッグ選手権だった。
WWE在籍時のチーム名はLOD(リージョン・オブ・ドゥーム)。ロード・ウォリアーズというチーム名の著作権・版権・知的所有権はロード・ウォリアーズのもので、リージョン・オブ・ドゥームはタイタン・スポーツ社(WWEの親会社=当時)の商標登録。
ホークとアニマルは“LOD”というイニシャルがプリントされたおそろいのロングタイツをはいていた。
「こんなとこにはいられない」といってさっさと荷物をまとめて出ていってしまったのがホークで、なんとなくとり残されたのがアニマルだった。けっきょく、相棒ホークが単独行動に出たことで、アニマルも動かざるをえなくなった。
尾てい骨にヒビが入っていたし、左ヒジも手術を受けなければならない状態だった。だいたい、リングに上がることが楽しくなくなっていた。
WWEをおん出たホークは、マサ斎藤とコンタクトをとり新日本プロレスと契約した。佐々木健介を新パートナーに起用し、ロード・ウォリアーズとまったく同じコンセプトのタッグチーム“ヘルレイザース”として活動。
ホーク・ウォリアーとパワー・ウォリアー(健介)のコンビは新日本プロレスのヒット商品になった。
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