雑学

人に言われるとイラっとする名言

相手と状況で使い分けよう

箴言、肯定、共感、ウイット。相手と状況で使い分けるべし


 哲学者、詩人、歴史上の人物、経営者、スポーツ選手、タレントetc.、著名な先人の「名言」は、落ち込んだときの心の糧となったり、異性から言われてドキッとしたり、時に人の一生を変えうるほどに我々の心に深く響く。

 ……とはいっても、世に多くの名言集があふれ、SNSでは日々意識の高い気付きの言葉がシェアされる昨今、言われると思わずイラッとするフレーズがあるのも事実。人心を掴むのに有効な「使える名言」と「イラつく名言」にはどんな差があるのだろうか?

 元アイドルにして、現在は哲学ナビゲーターとして活動する作家の原田まりる氏は分析する。

「そもそも『名言』ってはじめから名言なわけではなく、言葉を受け取った人が意味をかみ締めてあとから名言として認められていくものですよね。だから『○○の名言を引用してうまいこと言ってやろう』と、言う側の都合で言葉を選んでも、受け手には響かないですよ

 相手にどんな言葉が必要なのかを考えて言葉をかけることで初めて名言たりえるのだ。

「叱咤、教訓、慰め、共感、肯定、ウイットと、相手の状況によって効果的なフレーズは異なります。優しい言葉を欲している相手に、ウイットに富んだニーチェの言葉や、教訓色の強いアリストテレスの言葉を投げかけても逆効果ですし、合理的な指針を求めている人を相田みつをのふんわりフレーズで励ましてもバカだと思われるだけです。名言の威を借りて自分を大きく見せるためではなく、相手に必要な言葉を届けるために名言の力を借りる、という謙虚な気持ちが重要なのでは」

名言 また、浅い理解で適当に引用するのはもってのほか。

「たとえば『知は力なり』というフランシス・ベーコンの有名な一節がありますが、『観察と実験を繰り返すことで未来を変えるような発見をしていくのが知のあり方で、理屈をこねているだけでは世の中を変えることはできない』といった意味なのに、『知識を蓄えることで強くなれる』という意味と勘違いしている人が多い。使う前にいま一度意味を確認することも大事です」

【原田まりる氏】
作家・哲学ナビゲーター。著書に『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』、『日々の悩みが消える哲学手帳

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