亡くなった父の火葬で「この金歯、売りたいからもらっていい?」――観察型サイコパスのドン引き発言
座間市の9遺体事件後、目にする機会の多い「サイコパス」という言葉。精神医学の世界ではすでにサイコパスとは呼ばず「反社会性パーソナリティ障害」と呼ぶが、規則や社会のルールを守ろうとせず、他人を傷つけても自分を正当化するといった特徴を持つ障害のことである。
もちろんさまざまなパターンが見られるが、人を不快にさせる行動や怒らせるような行動をとり、相手の反応を見て楽しむという「観察型」のいわゆるサイコパスの例を見てみよう。
「祖父の葬儀での出来事です。火葬された骨を骨壺に詰めるとき、叔父が骨に混じっていた金歯を指して、『これ質屋に売るからもらっていい?』と半笑いで言うんですよ」(男性・40歳・塗装業)
あまりにも空気の読めない発言に親戚一同は大激怒。叔父は反省するどころか、追い討ちをかけるような言葉を吐いたという。
「あまりのショックに泣き出す家族もいるなか、『はー、そうですか……。あ、今のは金歯の“歯”にかけてるんだよ!』と得意気に言うんです。本人は面白いと思っていたようで、葬儀後の会食でも、『はー』と連呼していました」
また、SNSで“猟奇的”な投稿をくり返すケースもある。
「知り合いのTが、フェイスブックの友だち一覧にいる人物の“殺し方”を冗談めかして投稿するんです」(男性・27歳・運送業)
その内容は事細かく残忍さが際立っているという。
「先々月は僕の殺し方を投稿して、『配達するダンボールのなかに忍び込んで、突然飛び出して愛用のナイフで頸動脈を切る!』と書き込んでいたんです。不快というよりも、恐怖を感じました」
当然ながら周囲はドン引き。本人に会ったとき、注意してみたそうだが……。
「『芸人が動物と戦ったりする番組も、みんな笑って観てるじゃん。あれだって動物愛護の精神からすればおかしいだろ? 俺の投稿もギャグだから』と意味不明な言い訳をしていました。しかも、ブロックすると『別に法律とか破ってないし、面白かったじゃん』と直接メールを送ってくるんです」
空気を読み違えてしまうことは誰にでもあるが、意図してくり返す人物には気をつけるべし。
取材・文/鼠入昌史 加藤カジカ
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