更新日:2022年12月17日 22:47
カーライフ

渋滞防止だけじゃない!? [新名神にできた秘密兵器]はまるでエレクトリカル・パレード

 事前の報道がほとんどなかったため、筆者も存在を知らず、トンネルに突入してみて初めて「な、なんだこれ!?」と愕然とした。これはもう、渋滞防止を超えたイルミネーション。ほとんどエレクトリカル・パレードだ。思わず光の輪とたわむれてしまった。

緑色点灯の流れにより、速度抑制・速度回復の定速走行を支援するのだが、単純にこれは美しい!

 実はこれ、NEXCO西日本の先進技術を用いた最新設備のひとつで、トンネル内のLED照明そのものを連続的にグリーンに光らせることで、光の輪が移動するように見せている。いわゆる「後付けLED」ではなく、照明機器本体に内蔵されているので、コストも抑えられるという。  LEDだけに色を変化させることも自在で、事故や落下物などの注意喚起時には黄色点滅、車両火災発生時には赤色点滅になる。ドラバーに与えるインパクトは絶大だろう。  このペースメーカーライト、高槻-神戸間のうち、サグ渋滞発生の恐れがある下り線3本、上り線5本、計8本のトンネル内に設置されている。現状、新名神高槻―神戸JCT間の交通量には余裕があり、サグ渋滞が発生する気遣いはないが、渋滞防止効果などどうでもよくなり、「もう一度あのエレクトリカル・パレードを見たい!」と思ってしまった。もうあのペースメーカーライトのないトンネルなんてツマンナイ! 全部のトンネルに付けて! そんな感じだ。関西圏のドライバーは必見である。

首都高・山手トンネル内のエスコートライト

 あれを見てしまったら、首都高のエスコートライトなど子供だましのオモチャに思える。NEXCO西日本に負けないよう、首都高やNEXCO東日本、NEXCO中日本各社も、がんばっていただきたい。 取材・文・写真/清水草一 【清水草一】 1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中。2018年よりMJブロンディあらため永福ランプに改名。清水草一.com
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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