都心の渋滞は減少するのか?首都高中央環状品川線がついに開通!
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
3月7日16時に首都高C2中央環状品川線が開通し、ついに中央環状線が全線開通します! そんな、今まさに総仕上げの真っ最中の品川線と、15年前から「拡幅しろ!」と指摘し続けているC2板橋-熊野町間の拡幅工事現場を、首都高様の計らいで視察してまいりました
清水草一=文 Text by Shimizu Souichi
◆開通迫る首都高C2中央環状品川線をひと足早く通過してみた!!
3月7日、首都高中央環状(C2)品川線が開通する。首都圏3環状初の全線開通だ(残りの2つは外環道と圏央道)。スバラシイ。首都高研究家としては、文字通りの「夢」の具現化だ。
特にスバラシイのは、建設費が予定より2割以上圧縮された点だ。高速道路の建設で、予定より費用が少なく済んだ例はほとんどない。
例えば首都高C2新宿線は、当初5200億円の予定が結局1兆円を超えた。
ところが品川線は逆に予定より23%も少ない3100億円で完成する。建設単価だと、同じトンネル構造の新宿線の約3分の1! なぜこんなに安くできたのか?
品川線は、もともと全線を道路や川の地下を通すことで用地買収をゼロに抑え、かつ出入口やジャンクションを極力減らすシンプル設計に徹していたが、それに加えて技術的提案を含む競争入札が行われたこと、民営化により談合が廃絶されたことなどが要因としてある。C2品川線は、安くいいものを作ったという点で、日本の土木建設技術の金字塔だ。
首都高は、慢性的な渋滞を発生させているC2の2か所のボトルネックの拡幅にも着手している(板橋-熊野町間と堀切-小菅間。3年後の完成予定)。特に板橋-熊野町間については、15年前から私が「最悪の欠陥設計だ!」、「拡幅しろ!」と叫んでいた区間だけに、拡幅の実現は涙なしには語れない。本当にできるなんて夢のようです。
これはラケット型橋脚の両側から新しい幅広の橋脚を挟み込んで建設し、通行止めなしに工事を進める超絶ウルトラD的工法の賜物であり、こっちも隠れた金字塔である。
とりあえず来月、C2品川線が開通すると、首都高の渋滞は全体で2割くらい減少するだろう。なかでもC2の内側、都心部の渋滞は4割も減ると予想されている。スバラシイ。
が、すべてがスバラシイわけではない。逆に渋滞が悪化するのではないかと懸念される場所もある。それが大橋JCTだ。
今回の品川線の開通で、大橋JCTには湾岸線側からもクルマが流入してくる。現状、新宿側からのクルマだけでも処理しきれず、勾配のキツいループ構造や3号線下りのサグ渋滞と重なり、山手トンネル内で1時間近くノロノロと耐えなければならないケースもある。
⇒【後編】「渋滞最大の敵は景気回復だ!」に続く https://nikkan-spa.jp/792014
- 上下線のトンネルが並走しているため、上下を行き来したり(緊急車両用)
- 隣のトンネルへ脱出できるポイントがある
- これ以外にも避難通路は十分にあります
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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