カーライフ

夏の高速道路渋滞はどうなるのか? GWはガラガラだったが…

あまりにも短かったカーマニアの春

 無人の荒野を行くが如く高速道路がガラガラだった今年のGWは、新型コロナの怖ろしさとともに、自粛のお願いだけでここまでできる日本人の美徳を再確認しました。加えて、カーマニアは秘かに「クルマ持っててよかった!」「渋滞しない道路最高!」と歓喜しておりました。しかし、そんなカーマニアの春は終わりました。短い春でした、涙。
オートクラブ

RETURN TO TRAFFIC JAM

永福ランプ(清水草一)=文 Text by Shimizu Souichi

渋滞復活で天国から地獄へ! 今年の夏の渋滞はどうなるのか?

 うおおおお~っ! この世から渋滞が消えてしまった……。  今回のコロナ禍は、大都市圏に住むカーマニアにとって、そのような形で現れた。つまり天敵の消滅である。時節柄口には出せなかったものの、「(道路は)天国だ……」というのが、実感でございました。
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移動自粛でGWの高速道路は渋滞ゼロ(写真は5月2日の東名高速)

 なかでも首都高は、「県をまたぐ移動の自粛」が叫ばれていた最中でも問題なく走れた。近県のドライバーだって、感染の中心地に行くんだから、「コロナを運んでくるな!」と石を投げられることもない。ドライブが主目的で首都高から降りなければ、3密とも無縁。ホントに気持ちよく走らせていただきました……。  警視庁は「ルーレット族の取締強化」に乗り出したけれど、ルーレット族なんて実際にはほぼ絶滅しているし、首都高の一部PAが閉鎖されたところで、痛くも痒くもありませんでした。  GW中の高速道路の交通量は、首都高で前年比4割減。NEXCO3社+本州四国連絡高速道路(本四)にいたっては7割減! ともに自然渋滞は完全に消滅したのであります。
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首都高にカーマニアが集合!

 ただ、緊急事態宣言が解除されてからは、交通量が徐々に回復している。当たり前のことですが。  首都高に関しては、平日の交通量は漸増し、6月第3週時点で、約10%減まで戻っている。ボチボチ朝夕の渋滞も復活。それでも交通量が1割少なければ、渋滞はいつもの半分かそれ以下。時間帯さえ選べば、まだ天国は続いていた。  NEXCO3社+本四の交通量も、平日に限っては15%減あたりまで回復したが、休日だけは30~40%減が続いていた。つまり、お仕事需要は回復しても、レジャー需要はまだまだで、このぶんなら当分戻らない(渋滞しない)だろうと考えていた。 オートクラブ が、「県をまたぐ移動の自粛」が解除されて初の土曜となった6月20日。「えっ、こんなに急に!?」という感じで、渋滞が戻ってきたのです。ほぼ首都圏限定だけど。
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一番渋滞が激しかったのは、東京湾アクアライン
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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