更新日:2022年12月30日 09:38
恋愛・結婚

いつも交際寸前で破たんする男の嘆き「初回のデートで意気投合するのに…」

 何をやっても上手くいかない。「俺ってとことんツイてないなあ」と自分の運命を呪ってしまいたくなるような時期って、みなさんもないだろうか? 仕事だったり、人間関係だったり、胡散臭い儲け話だったり。筆者(26歳・男性)の場合は、それが恋愛だった。昨今はLGBTをはじめ、多様性を認めようという動きも増えているが……。ここで当時のエピソードを紹介しよう。 恋愛

「ごめん、私レズビアンかもしれないの」

 当時、大学生だった私は学校近くの飲食店でアルバイトをしていた。そこへ客として訪れた女性に一目惚れをしてしまったのだが、たまたま居合わせたバイト仲間がその女性と知り合いだったのだ。このときばかりは大学という狭い世界に感謝したものだ。  初回のデートから4時間ぶっ通しで語り合うという形で意気投合。2回目のデートの誘いは相手から来たし、これはもう勢いで告白してしまおうと見切り発車をしたのだが……。 「ごめんなさい。私もしかしたら男性じゃなくて女性のことが好きかもしれないの。公司くん(筆者)と一緒にいるのは楽しいけど、ドキドキはしない。でも女友達の家に泊まりに行ったときは心臓がバクバクして眠れないの」  まさか! 好きになった相手がレズビアンだったとは。「たしかに女のコって可愛いもんねぇ」とフォローになっていないフォローを入れてしまった筆者。なんだか告白したときより鼓動が早い。 「あー、スッキリした! これ初めて他人に言ったんだよね。あのさ、話す相手がいないからたまに相談してもいいかな?」  このケースをツイていないと言うべきなのかは微妙だが、正直、彼女の恋愛対象が男性だったら嬉しかったのだが……。

「ごめん、私ムスリムだから結婚するまで付き合えない」

 自称レズビアンの女性にフラれた筆者は早々に切り替え、ほかの女のコにアタックしていた。未練はあるが同性愛者であれば仕方がない。こればっかりはどうしようもないって話だ。  キックボクシングジムに通っていた筆者は、そこで出会ったモロッコ人女性に想いを寄せていた。サンドバッグに向かって真剣に左ボディを打ち込む姿に見とれていたのだ。そんな彼女が試合に出場する前日の夜、私のスマホに連絡がきた。 「ごめん、公司(筆者)。マウスピースを無くしてしまって、あなたが良ければ貸してほしい」  問題ない。こちとら一刻も早く直接キスをしたいと思っている次第だ。というかマウスピースを貸し借りするなんて恋人でもしない。試合後、「公司のおかげで勝てたよ!」とハグをしてきた彼女。もう私はイチコロだった。  彼女はムスリムのため肉に関してはハラル食品しか口にすることができない。そのため食事はもっぱらインド料理店だったが、私たちは数回デートを重ねた。この辺で気付いてもいいはずだが、もう目の前のモロッコ人美女しか見えていなかった私は思い切って告白してしまったのだ。 「ごめん公司(筆者)、私はムスリムだから婚前交際はできないの。気持ちは嬉しいけど応えることはできない。もちろんだけど婚前交渉もできないわ。あなたが私のことを女として見ているなら、もう2人で会うことはやめましょう」  それ以来、私たちは会っても会釈するくらいの関係になってしまった。
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フラれたはずの女性がストーカー化
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元週刊誌記者、現在フリーライター。日々街を徘徊しながら取材をしている。著書に『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)。Twitter:@onkunion

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