更新日:2022年12月30日 09:38
恋愛・結婚

いつも交際寸前で破たんする男の嘆き「初回のデートで意気投合するのに…」

フラれたはずの女性がストーカー化

 モロッコ人女性に想いを寄せている間も、自称レズビアンの女性からの相談は続いていた。というよりむしろ悪化。件名に「相談です」と記載され、本文には30~40行ほどの文がズラリと並ぶメールがたびたび届くようになっていた。文末には「これから部屋に行っていいですか?」の一言が添えられ、3時間ほど「うんうん」と悩みを聞いた後、朝まで添い寝するという状況が続いていた。これが世にいう「ソフレ」ってやつ? はじめはムラムラと戦うことに必死だったが、すぐに「なんなんだこの人は……」という苦痛に変わってしまった。  そしてある日のことだ。横で寝ていた彼女がこう言った。 「私たち付き合っているんだよね?」  彼女が話すには、連日添い寝しているうちに「レズビアンじゃなくてバイセクシャルだということに気付いた」とのこと。気付いたなら早く言ってくれよ! と当然ながら交際は断わり、一方的に距離を置くようにしたのだが……。  それからというものの、毎日のように鳴りやまない電話の嵐。そして「なんで電話出てくれないの?」というメールの山。しまいには学内から私の自転車を見つけ出し、ハンドルを握りながら3時間張り込みをするという結果に。「もう放っておいてくれぇ!」と腕を振り払い全力で自転車を漕いだ記憶はいまでも残っている。 恋愛 フラれた女性に惚れられるなんてまさに起死回生のホームランではあるが、ツイていない男はベースを踏み忘れてホームラン取り消しなんてことも。みなさんもとことんツイていない時期はもう運命だと受け入れて、ひたすら黙って耐え抜くしかないかもしれない。<文/國友公司> ― オレ史上最悪の恋愛体験 vol.10 ―
元週刊誌記者、現在フリーライター。日々街を徘徊しながら取材をしている。著書に『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)。Twitter:@onkunion
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