恋愛・結婚

女性の価値観をも変えてきたAV界の鬼才たち

AVが「熟女」という新たな価値を創造

 ほぼ同時期に川奈まり子主演『義母~まり子34歳~』を発売し、世に熟女ブームを巻き起こした溜池ゴロー氏の功績も忘れてはならない。「熟女=おばちゃん」と“キワモノ路線”を、溜池氏は「成熟した大人の美しさ、いやらしさを強調した」作品群で、世の男たちを目覚めさせたのだ。
エロを変えた日本人

溜池ゴロー氏

「監督デビューしてからずっと熟女を撮りたい野望を持っていたけど、ビデ倫メーカーからは『男は全員ロリコンだから売れないよ』なんて言われ続けてきた。それでも、川奈まり子のデビュー作が1万本越えのヒットしたことで、業界の考えが変わっていきました」  “最年少美熟女”と呼び、愛した及川奈央、現在でも活躍する北条麻妃を発掘、大人の女のいやらしさを今なお提供し続けている。 「熟女好きが増えたことで、AVだけではなく、40代、50代女性の恋していい、SEXしていいという文化を築けたかなと思う。僕自身は若い頃からずっと年上が好きだったんだけどね(笑)」  AVが実社会に及ぼす影響の大きさは侮ることができない。 【代々木 忠】AV監督 ’38年、福岡県出身。成人映画のプロデューサー、監督を経てAV黎明期の’81年よりAV監督として活躍。数々のヒットシリーズを撮り続け、現役最高年齢の監督でもある。’11年にはその活動を追ったドキュメンタリー映画『YOYOCHU SEXと代々木忠の世界』が公開された 【二村ヒトシ】AV監督 ’64年、東京都出身。’97年に監督デビュー。痴女やふたなり、レズ、女装などジェンダーを超えるユニークな演出で知られる。『すべてはモテるためである』『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』、『オトコのカラダはキモチいい』ほか著書多数 【溜池ゴロー】AV監督 ’64年、大阪府出身。AV監督として作品を量産するかたわら、熟女系AVメーカー「溜池ゴロー」代表も務める。業界に「美熟女」の新たな概念を確立させ、『モテの流儀 モテる男の何気ない習慣』(アスペクト)など恋愛指南の著書も多数執筆している。夫人は元AV女優で、現作家の川奈まり子氏 ― エロを変えた日本人 ―
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