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AVの帝王・村西とおるが語る「社長令嬢で横国女子大生の黒木香がAV女優デビューした理由」

 50億もの負債を抱えながら不屈の精神でAV製作に携わり、現在も精力的に活動している“AVの帝王”こと村西とおる監督。

 今年は自身の半生が描かれた伝記自伝『全裸監督』(本橋信宏著)がNetflixでオリジナルドラマ化されることで話題になっているが、公私ともに星の数ほど女性を抱いてきた村西監督が、「最も印象に残っている女性」として迷わずあげるのが『全裸監督』でもキーパーソンとなる元AV女優の黒木香だ。そこで黒木香との出会いと、名作『SMぽいの好き』誕生秘話を村西とおる監督に語ってもらった。

大学ノート20ページの演技メモ


――初めて黒木香さんとお会いした時、AV女優として素晴らしい素材だなというのは感じましたか?

村西:まったく思いませんよ。そもそも彼女は造船会社の社長令嬢です。当時は横浜国立大学教育学部美術学科に通う現役女子大生で、大学でイタリアの宗教芸術を学んでいました。ただ、とても自立した女性で、美術を学ぶためにイタリア留学を考えた時に、留学費用は両親に工面してもらうのではなく、自分の力で捻出したいと。それで1本100万円のギャラに釣られてAVの世界に来た訳です。

――村西監督と黒木香さんの出会いとなる『SMぽいの好き』は1986年10月2日発売ですが、撮影はどこで行われたんですか。

村西:那須塩原のペンションです。印象的だったのは移動の車中でも、黒木さんはイタリアの本を原書で読んでいましたね。とても真面目な性格で、「撮影前にどんな勉強をしておいたらいいですか?」と聞いてきたんですよ。

私はこう答えました。「勉強よりも、自分のリアルなセックスを見せればそれでいいんだ。強いて言えば、ただ『アンアン』と言っててもしょうがないから、猥褻な言葉、あばずれのような声を発しなさい」。すると、「何を参考にすればよろしいですか?」と聞くから、「たとえば川上宗薫さん、宇能鴻一郎さん、富島健夫さんのような官能小説家の官能文学を読んで、そのセリフをピックアップすればどうですか」とアドバイスをしたんです。

そしたら撮影当日は、大学ノート20ページぐらいにわたってメモを書いてきましたよ。そういう勉強熱心なところがありましたね。

――『SMぽいの好き』は村西監督と黒木香さんの丁々発止とも言うべきやり取りが伝説となっていますが、撮影前に綿密なリハーサルなどはあったんですか。

村西:黒木さんに限らずどの女優にも、普段から1時間程度、演技指導みたいなことはするんです。AVはプライベートと違ってカメラに撮られるのだから、しかるべき表情をしてほしいと。まずは目をつぶらないこと。目を閉じるとセクシーポイントとなる目の輝きが失われますからね。

声は普段のセックスよりも3倍ぐらいの大きさで出すこと。あと手は野放図にほっぽらかしにするのではなく、指先まで気を配ること。いくら「アンアン」言っても、手がブラーンとしていたら演技と思われて興醒めしちゃいますからね。

たとえば私の背中に爪を立てたり、シーツをつかんだり、手の動きを見せる。こんなことを具体的に教えるんですけど、黒木さんの場合はキスから愛撫に至るまで6時間以上にわたって指導した訳。それぐらいこちらも飽きなかったんですよね。

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編集室に警察がやってきた

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(情報)
Netflixオリジナルシリーズ『全裸監督』
総監督:武正晴
監督:河合勇人、内田英治
出演:
山田孝之 満島真之介 森田望智 柄本時生 伊藤沙莉 冨手麻妙 後藤剛範
吉田鋼太郎 板尾創路 余 貴美子 / 小雪 國村隼 /
玉山鉄二 リリー・フランキー 石橋凌
原作:本橋信宏『全裸監督 村西とおる伝』(太田出版)
配信:2019年Netflixにて全世界独占配信





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