女性1500人と交わっても…アラフォーナンパ師の「満たされない人生」
セル君にとって、ナンパは手段で、あくまでも目的はエッチなのだろうか?
人生の目的はいまもエッチなのだろうか?
「正直、生きてる意味が見いだせなくなってるんだよね。40近くなって家庭も持ってないしフリーターだし。エッチ自体に生きてる意味は感じられないかな。
そうだね、ナンパは手段でしかなかったんだけど、振り返ってみれば一番自分らしくいられることだった気がするよ。その意味で糧になってる。いやでも、おれには死ねない理由はないよ。自分がいなくなっても世界は変わらないしさ」
幸せって何だと思う?
僕はビールを3杯ほど飲んでいい感じに酔いがまわった頭でそう訊いてみた。
「幸せって、愛されること、必要とされること、褒められることだと思う。形で言うと家族なのかなあ。おれには縁のない世界だけどさ」
気がつけば1軒め酒場に5時間近く滞在していた。2人ぶんの会計はそれでも約4000円。僕が3000円払ってセル君は1000円をだしてくれた。
店を出ると、すれ違う女の子たちにセル君は目を輝かせだす。
「いいなー、久しぶりにナンパしたくなってきた。ちょっといってきていい?」
ふっと僕のそばを離れると、二人組の女の子に話しかけにいき、無視されて戻ってくる。
うん楽しい、と笑っている
久しぶりに一緒にやろうよ、と誘われたが僕は疲れていたので断ってホテルに帰った。
その1時間後にセル君からLINEが届いた。
「さくっと即ってきたよ。これから帰ってサッカー観るね」
<TEXT/仙田学>
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