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2分でわかる「米長者番付トップ5」の半生。ちなみに日本一の金持ちは?

 アメリカの経済誌『フォーブス』がアメリカで最も裕福な400人をランク付けする「フォーブス400」を発表した。好調な株式市場やテックブームなどを背景に、ビリオネアの数は過去最多となり、保有資産の総計は過去最高額となる2兆9000億ドル(約330兆円)。ランク入りに必要な最低額も昨年の20億ドルから21億ドル(約2400億円)へと増え、400人の平均保有資産額も72億ドル(約8200億円)で過去最高となっている。  億万長者である彼らの名は知っていても、どんな人物なのか? 意外と知らない人もいるかもしれない。そこで、莫大な資産を築いたランキング上位者たちの半生とエピソードを紹介する。

5位 ラリー・エリソン(ソフトウェア事業)/584億ドル(約6兆5200億円)

ラリー・エリソン

画像出典:日本オラクル公式HP

 マイクロソフトに次ぐアメリカの世界的ビジネスソフトウェア開発会社「オラクル」の共同創業者で現会長兼CTO。  大学で得た知識を元にプログラミングのアルバイトなどを始め、いくつかの企業を転々。その後『大銀行のためのデータ・リレーショナル・モデル』というエドガー・コッド氏による著書に触発され、1977年32歳で当時の同僚らともに「オラクル」の前身を設立したエリソン氏。事業の転機となったのはCIA向けのリレーショナル・データベース管理システムを構築する契約を取り付け、これを自社の商用アプリ開発につなげたこと。これが1981年にIBMがメインフレームシステムとして採用された。社名を目玉商品の名を冠する「オラクル・コーポレーション」とし、1986年に株式公開。  エリソンは2016年度、南カリフォルニア大学卒業式にてこんな名言を残している。 「情熱を傾けられる仕事が見つかるまで探し続けることだ」(出典:日本オラクル特集記事)  自分の好きなことで生活したい! と思う方々は多いだろう。しかし、現実には目の前の生活のために仕事をこなす人が大半だろう。エリソンは、世間の常識を気にせず、情熱を持ち続けながら好きなことを続けてきた結果、巨万の富を築くことに成功したのだろう。

4位 マーク・ザッカーバーグ(フェイスブック)/610億ドル(約6兆8000億円)

 保有資産が昨年比100億ドル減となったものの、昨年に引き続き4位を維持した「Facebook(フェイスブック)」CEO。  友人アダム・ダンジェロとともに2003年、音楽再生用フリーソフトウェアサービスを開発し、ハーバード大学入学後もフラタニティ(学生のための寮や社交団体)に所属しながら同じクラスを履修する学生のリストを参照できる「Coursematch(コースマッチ)」など、自身のプロジェクトの創出し、若い頃からその才能をいかんなく発揮していたザッカーバーグ氏。同大学内限定の女子学生の容姿を格付けするサイト「Facemash.com(フェイスマシュ.com)」の開設では、大学の管理部職員によってザッカーバーグのインターネットアクセス権が無効とされ、ハーバード大学運営理事会により保護観察処分を受けたというエピソードがある。
ソーシャル・ネットワーク

Amazon販売ページより出典

 2010年には、その半生を描いた映画『ソーシャル・ネットワーク』が公開、2011年には日本でも上映された。Facebook創設の過程を描いた同作。Facebook成功までにあたって起こる様々なドラマを描いた作品は、若き天才・ザッカーバーグといえども、我々と同じように普通の葛藤や日常生活があったことを知れる作品である。

3位 ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハサウェイ)/883億ドル(9兆8500億円)

 ウォーレン・バフェット氏は世界最大の投資持株会社「バークシャー・ハサウェイ」の筆頭株主。  11歳で株券を購入するなど幼い頃からビジネスを始めたという早熟タイプ。ネブラスカ大学リンカーン校卒業後、コロンビア大学のビジネススクールで、著名な証券アナリストで『賢明なる投資家』の著者のベンジャミン・グレアムの元で投資について学んだ。  1950年代末までに7つの会社を立ち上げ、1962年32歳でミリオネアに。所有するすべての会社を合併して繊維会社だった「バークシャー・ハサウェイ」に投資し、最終的に経営権を握った。1960年代後半、同社を保険業へ転換させたのが契機となってか、1986年の「フォーブス400」で1986年に5位に入って以降、世界長者番付などの常連となる。    伝説の投資家として呼び声の高いバフェットだが、実は倹約家としても有名。2017年にBUSINESS INSIDERで掲載されたインタビュー記事では、大富豪になった今でも、1958年に31,500ドルで購入した自宅に住んでいることを語っている。 (出典:BUSINESS INSIDER)  紹介したインタビューにある「私はそこに満足している。他の場所でもっと幸せだと思えば、私は動くだろう」という言葉。巨額の富を稼ごうが、自らの価値基準をしっかりと持ち、環境や立場に流されることのないバフェットは、自分を持っていると言えるだろう。我々も見習いたいところである。
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