スポーツ

長与千種に暴行した一般人男「もしガチで戦ってたら?」元世界王者がジャッジ

 11月19日、元女子プロレスラー・長与千種が夫婦喧嘩の仲裁に入り、逆ギレしたDV男から暴行を受けた一件に波紋が広がっている。「職業柄、絶対に手は出せなかった」という長与は、現場で一切の反撃をせず防御に徹した。だが揉み合いの中で左手小指を骨折し、髪の毛をブチ抜かれるなど理不尽な目に遭ってしまう。

 到着した警察官に現行犯逮捕された飲食店経営者・長谷川匡容疑者に対し、長与は被害届を出さない意思を表明。一層、長与のカリスマ性と長谷川容疑者の情けなさが際立つ格好となった。これには「さすが長与千種、カッコよすぎる!」「自分の団体や教え子たちの手前、あえて手を出さない。これが本当の強さ」と称賛の声が溢れかえっている。


路上の戦いは“ケンカ慣れ”が重要


 では、もし仮に長与が反撃に転じていたら、どちらが勝っていたのか? この点では意見が真っ二つに割れた。長与本人によるコメント「金的、膝蹴り、肘打ちで相手を秒殺していた」を支持する立場と、「男は27歳で長与さんは53歳。男女間で力の差もあるし、さすがに負けてしまうのでは?」と心配する立場だ。

 そこで日刊SPA!は、元修斗世界フェザー級王者で現役プロレスラーの勝村周一朗氏をキャッチ。「DV男VS長与千種、もしガチで戦わば」の完全シミュレーションをお願いすることにした。取材に応じてくれた勝村氏は「本題に入る前に伝えておきたいのは、長与選手の取った対応は文句のつけようのない模範解答だったということ」と神妙に語り始めた。

「格闘家やプロレスラーが一般人をケガさせてしまった場合、どんな理由があっても世間からは袋叩きにされてしまう。自分もジムを運営する身で生徒も抱えていますが、ああいった現場で頭に血がのぼったら思わず手が出てしまうかもしれない。それなのに長与選手は警察を呼びつつ、現場にダッシュで駆けつけ、相手への説得も試みている。瞬時の分析力がすごいですよね。人間としてもプロレスの先輩としても、本当に尊敬します」

 勝村氏のジム「リバーサルジム横浜グランドスラム」では、女性が男性に混じって練習することがある。だが、やはり男女間の力の差は歴然としているという。勝村氏が女性に護身術を教える場合、口頭で動き方を説明したあと、実戦形式のスパーリングで「ほら、なかなか実際は難しいでしょ?」と理解してもらう。そのうえで「もし危険な場面に遭遇したら、逃げるか、助けを呼ぶか、道具を探す」と抵抗しない道を徹底して説く。初心者が一度や二度習った技術を実戦で使うのは非現実的。ましてや女性が男性に勝つのは、格闘スキルや体格に相当なアドバンテージがないと難しいのだ。

「路上の戦いでは、“ケンカ慣れ”という要素が勝負を左右します。一連の行動から考えるに、問題のDV男はオラオラ系で場慣れしている可能性が高い。それから長与選手の小指を折ったというのもポイントです。というのも僕自身、どうしても身を守らなくてはいけなくなった場合は『総合格闘技のルールにないことをやれ』と教えていますので。具体的には目突き、噛みつき、髪の毛を引っ張る、粘膜部位へ指を入れるなどの攻撃ですね。総合のルール上、相手の指を掴む場合は4本以上と決まっているのですが、護身術的には1本ないし2本掴むのが有効。もしDV男がそのことを理解していたとしたら、ちょっとやっかいな相手ですよ」

次のページ 
勝敗と“試合展開”を予想すると…

1
2
3





おすすめ記事