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がん患者に「がんを治す石」200万円分を買わせた…スピリチュアル詐欺の手口

最後の希望につけこむ! スピリチュアル詐欺の実態

「ここ2年ほど、特に地方の過疎地域で『医者がさじを投げたがんが治ったのは特別な石のおかげ』というビラが投函される『スピリチュアル詐欺』が散見されます」 [早死にしない]生き方 そう語るのは現役の週刊誌記者であるK氏。もともとは医療事故問題を得意としてきたK氏のもとに、最近この手の事例が集まるようになったという。実際に被害に遭ったという東北地方在住の三橋和枝さん(仮名、66歳)は、卵巣がん(ステージ3)の診断を受けた直後に“例の石”を購入した。 「娘夫婦がビラを持ってやってきたのよ。『ペタライト』という石ががんを治すと書いてあって。もちろん疑ったけど、末期だし、どんどん自分の体重が減るサマに絶望してたから、騙されたと思って買う気になっちゃってね……」  電話注文で1万5000円の石を購入した三橋さん。届いたのはべっ甲のような石だったという。 「肌身離さず身につけて、ときどき話しかけなさいと言われたの。すると一時期、頻尿の症状がぐっと治まったのよ。これで信じちゃって、業者からの電話で『もっと効く石があるんです』と勧められるたびに石やらなんやら追加で購入しちゃってね。200万円ほど使っちゃったかねえ」
[早死にしない]生き方

「最後は『特別な石』が50万円と言われ、目が覚めたの。遺産に残したほうがいいかなって」。三橋さんは現在も闘病中だ

 K氏によれば「典型的なスピリチュアル詐欺の手法」だという。
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スピ詐欺の手口とは?
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