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暴走するアイドル私設応援団「ピンチケ」の実態 なぜ出禁にできないのか?

 アーティストのライブ会場で暴れたり、迷惑行為をする「私設応援団」と呼ばれるグループが存在している。なかには場所を取って一般ファンに売る不届き者も……。彼らの実態に迫った。
暴走する私設応援団

※写真はイメージです

本当にファンなのか…思わず疑う狼藉の数々

 実は今、ファンの暴走に関係者が頭を悩ませているジャンルがある。それはアイドルだ。アイドルのファンといえば、なんとなくオタクなイメージがあるが、アイドルライターのB氏は暴走するアイドルファンについて呆れ顔だ。 「ピンチケっていうんですよね。アイドルの私設応援団のことを。AKB劇場で中高生が学割で買える安いチケットがピンク色だった。そこから若くて暴れるファンがピンチケと呼ばれています。彼らは集団でライブの最前列に陣取り、さらにはその場所をほかの一般ファンに売りつけるなどやりたい放題です」  B氏によれば、こうした集団は「最前管理組合」と呼ばれており、最前列を死守するためには暴力行為も厭わないという。 「ライブは本来スタンド席ですから自由に移動できるはずなのに、彼らは部外者が最前列に入ってこれないように、ブロックするための壁役までいるんですよ。グループ外のファンが入り込もうものならケンカです。しかも、集団で襲いかかることも珍しくなく、もはや集団リンチですよ」

場所を確保して売買。アイドルファンの実態

 最前管理組合はケンカなどの揉め事を起こすだけではない、なんと陣取った場所をほかのファンに売りつけているのだ。 「アイドルのライブって、単独よりもいろいろなグループが出る対バン形式が主流なんです。だから彼らは自分の応援するグループ以外は興味ないので、ステージに背を向けスマホでゲームしてます。演者はモチベーションが下がって気の毒ですよ。 もっと最悪なのは、他のファンに最前列の場所を1000~3000円程度で売っていることです。例えばAのライブのときにはAのファンに、BのライブのときにはBのファンに。それで自分の応援するCが出てくると、ファンだからって、最前列でとことん暴れ回るんです」(B氏)
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暴走ファンを出禁にできない業界事情
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