教育の聖地ともいえる学園でギャンブル、という異様なシチュエーションもさることながら、一番のポイントは、やはり主人公・蛇喰夢子を演じる浜辺美波の演技だ。 　普段はおとなしく、どこか可愛げもあったりするのだが、いざギャンブルとなるとまるで何かが乗り移ったかのような恐ろしいまでの迫力とパワーで、対戦相手を文字通り“喰って”いく夢子。 　映画『君の膵臓をたべたい』（’17年）で見せた健気な演技とは真逆な、狂気を孕んだ彼女の表情に思わず引き込まれるとともに、そのギャップはクセになるほど魅力的。彼女なくして『賭ケグルイ』の実写化は成立しなかったと思えるほどのハマりぶりだ。ほかにも高杉真宙、森川葵、中川大志、柳美稀、松田るか、三戸なつめ、松村沙友理（乃木坂46）ら、今後が期待される若手俳優たちも多数出演している。

#浜辺美波 さんからコメント到着🎲

『#賭ケグルイ』の主人公･#蛇喰夢子 ってどんなキャラクター？
夢子を演じる浜辺さんが教えてくれました💡

＼早く賭け狂っている夢子が見たい／ pic.twitter.com/91FmKoIJdv

— ドラマ＆映画『賭ケグルイ』 (@kakegurui_jp) 2019年3月23日

　品行方正が過剰に求められる今の時代、「ギャンブルなんて……」と眉をひそめる人も多いかもしれない。しかし、我々の人生も「勝負をかけるときがある」「最後まで結果はわからない」という意味では、ギャンブルと似ているのではないだろうか。 　大事な決断を下すときの脳内の高ぶる気持ち、やめたくてもやめられないことやモノに対する罪悪感、それと表裏一体のとめどない快感……。大小の違いはあれど、ギャンブル的要素は誰の心にも潜んでいるのだ。 　それはさておき、ボートレース、競馬、競輪などなど、良い意味でガチな“賭ケグルイ”が多そうなSPA!読者にぴったりのこのドラマ。ここはぜひどっぷりハマってもらい、ヒリヒリするようなギャンブルの醍醐味を味わって欲しい。なにせ見るのはタダだし、リアルなギャンブルとは違い決して損はしないのだから！ ＜文・中村裕一＞株式会社ラーニャ代表取締役。ドラマや映画の執筆を行うライター。Twitter⇒@Yuichitter