さっそくこれを実践し計測（※）してみると、たった1日心がけただけで、臭いが大幅に改善された部位も。これを習慣化できるかが鍵だろう。 【頭】 68（最高値100、以下同）⇒12 「要注意」から「ほとんど気にならない」と今回測定した中で最も臭い数値が減少した 【耳の後ろ】 23⇒12 もともと汗臭の数値が低かった耳の後ろ。それでも80％近くも数値が下がりほぼ無臭に 【ワキ】 45⇒11 汗臭が比較的強かった脇下だが70％以上臭いが軽減。周囲を気にする必要がなくなった 【足の裏】 15⇒12 前後とも気になる臭いではないが、日中は靴を履いているせいか大きな変化はなかった 　抗老化医学に詳しい皮膚科専門医の岩本麻奈氏も、簡単にできる対策を教えてくれた。 「日頃の有酸素運動で、乳酸の少ないよい汗をかく、ワキガの多い欧米にならって香水をつける、信頼できるパートナーに指摘してもらう、なども有効な体臭対策。男性は加齢による前立腺肥大で尿キレが悪くなり、陰毛で蒸れてアンモニア臭を発することがあるので、よく拭いてください」 　また、「2-ノネナールには、カシスなど抗酸化作用のある食品が効果的」と関根氏が語るように、皮脂の酸化を抑えるカテキンやビタミンCを多く含む緑茶、乳酸の産生を抑えるクエン酸を多く含む梅干しなどの食材を摂るのも、体臭を抑えるのに有効な可能性が高いので、試す価値はあるだろう。 【汗】本来、汗は無臭だが、皮膚の表面で化学反応を起こした結果、不快な臭いに。「足の裏の臭いに代表されるように、汗由来の異臭はイソ吉草酸という物質が原因です」（関根氏） 【皮脂】「中年男性は女性よりも皮脂の分泌が多く、不快な臭いは皮脂の化学変化によっても発生します」とは関根氏。「2−ノネナール」がつくられると加齢臭が周囲にまき散らされる 【血液】「疲労やストレスの蓄積に伴い血液内のアンモニアも増加。このアンモニアの臭いを”疲労臭”と呼びます。強いストレス下にある中年男性はこの疲労臭が酷い」 ※計測に使用した器具『Kunkun body』（参考価格3万円）……世界初の臭い見える化チェッカー。加齢臭、ミドル脂臭、口臭などの臭いを計測できる。口臭は10秒、体臭は20秒で計測できる手軽さが売り 【関根嘉香氏】 環境化学者。皮膚ガス研究の第一人者で、東海大学理学部化学科教授。一般社団法人室内環境学会理事長。著書に『品質管理の統計学』（オーム社）など ＜取材・文／週刊SPA！編集部＞ ―脱［キモおじさん］変身塾―