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元農水次官に刺殺された長男、ドラクエ10にログインしたまま死亡…ザオラル祭りの異様

アニメーターになる夢に挫折か?

 また、「熊澤英一郎さんは『神崎広海(ひろみ)』というハンドルネームも使っており、神崎名義で『聖殻の神殿』というHPもやっていました」(ネットライター)。  そのHPを見るとメカ系キャラクターの線画が多数掲載され、プロフィールにはアニメーターの専門学校を卒業したと書いてある。同時に、大学院修士課程卒業ともあるが、真偽は不明である。  ツイッターでも「プロ絵師」と名乗ることもあり、アニメーターを目指しながら挫折した可能性がある。
神崎広海名義でのHP

神崎広海名義でのHP

ゲーマーや暴力的な引きこもりは少数派

 今回の事件で、またもゲーマー≒引きこもり≒危ないヤツ、というイメージが強化された感がある。だが、引きこもり問題に20年来取り組んでいる第一人者、精神科医の斎藤環・筑波大学教授によると、これは偏見だという。  斎藤教授は『文藝春秋』2019年6月号(5月10日発売)に、なんとも予言的な論考を寄せている。タイトルは「『中高年ひきこもり』100万人の現実」だ。 「部屋に籠ってネットやゲームに没頭している印象を持たれがちですが、それは実は少数派。ひきこもっている人は自責的になっており、自分には娯楽を楽しむ資格はないという思いがあるようです」(同誌P179)。  また、家族関係がこじれる危険性も指摘している。 「母親が婉曲話法で子供を追い詰めがちなのに対し、父親は、定年退職して家にずっといるようになると、正論で子供を叩きのめしてしまう」(同誌P179)。  熊澤英一郎さんの場合は、しばらく一人暮らしをしていたのが、今年5月下旬に実家に戻ったと報道されている。それからわずか10日ほどでの殺害事件ーー。同居のストレスで、父も長男も追い詰められていたのだろうか。  今年3月末に内閣府が行った「中高年のひきこもり」に関する調査結果では、40~64歳のひきこもりは推定61万3000人。斎藤教授は、中高年だけで100万人のひきこもりがいると推測する。まさに他人事ではないのだ。 <文/日刊SPA!取材班>
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