更新日:2023年04月18日 10:48
エンタメ

『men’s egg』が1号限りの復刊…ギャル男からメンズアイドルへ

月100万円も…熱狂的なファンの存在

 現状、メンズアイドルを地上波で見かける機会はほとんどない。彼らを支えているのは、熱狂的なファンの存在だ。会場を見渡してみれば、客層は10代から20代前半ぐらいと若い。メンズアイドルの魅力を訪れていた女性たちに聞き込み調査をしてみると、「距離感が近いこと」と声を揃える。  ライブを楽しんだ後、物販でチェキをいっしょに撮り、交流するのが生き甲斐だという女性も多かった。 「私は1回のイベントで使う予算は2万円ぐらいかな。1か月で100万円ぐらい使っている子もザラにいると思いますよ。物販のチェキは大体1000円ですが、お金を使ったぶんだけたくさん話せるんですよ。相手が許す限りずっといられることがうれしい」(20代・女性) 「女性のアイドルイベントって、普通は何か月に1回とかだと思うけど、メンズアイドルの場合はほぼ毎日のようにあるんです。昼間に仕事をしてから、彼らに会うのが日課です。そのために頑張れる」(20代・女性)  ライブ終了後、物販は2時間も続き、チェキを撮るために長蛇の列ができていた。たしかにツーショットの距離感が近く、推しのメンズアイドルから頭をポンポンしてもらい頬を赤らめるファンの姿も多く見られた。  今回のイベントは、『men’s egg』とメンズアイドルたちの今後を占う意味も大きかったように思える。彼らのパフォーマンスは荒削りな部分も多いが、キラキラと目を輝かせ、だれも歩いたことのない道を進もうと必死になっている。実際、雑誌のことは「なんとなく知っている程度」という人がほとんどだったが、用意された1000部が完売。会場を包む異様な熱気は、次なるムーブメントを予感させるものだった。 <取材・文/藤井厚年、撮影/林紘輝>
明治大学商学部卒業後、金融機関を経て、渋谷系ファッション雑誌『men’s egg』編集部員に。その後はフリーランスとして様々な雑誌や書籍・ムック・Webメディアで経験を積み、現在は紙・Webを問わない“二刀流”の編集記者。若者カルチャーから社会問題、芸能人などのエンタメ系まで幅広く取材する。X(旧Twitter):@FujiiAtsutoshi
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