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上昇中の高級腕時計相場でロレックスが値下がり傾向。その理由は?

そもそもなぜ下落しているのか?

 最後に、一部モデルが下落した理由を考察してみます。  腕時計市場に影響を与える要因として、よく言われるのは為替や株価の動きですが、私は今回の動きに対して、それらが与えた影響はあまりないと感じます。その理由としていえるのは、日経平均でも為替でも、上記の値下がりモデルと同様な曲線を描く相場がないからです。  日経平均はもちろん、ドル円もユーロ円もスイスフランも香港ドルもタイバーツも見ましたが、いずれも全く異なる線となっている様子。また、それら為替や株の動きは、2019年よりも2018年のほうが高い水準となっていることが目立っているぐらいでした。  では、下落した理由は何であるのかというと、1つだけ気になる数値がありました。  それは、値下がり傾向のモデルの多くが、値下がりとなった時期から中古売出し数が増えているという点。ですから、供給が需要を上回ったというのが今回の値下がり傾向の理由だと私は思っています。値下がりに該当するモデルの多くが、現行世代ということからも、まさに「需要<供給」となったといえるわけで、供給量の上限が決まっている生産終了品が目立った値下がり傾向でないことからも、この理由こそがまさに腑に落ちると感じるわけです。
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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もう新品は買うな!

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