高齢者ドライバー必須の「認知機能検査」とは?
ここ数年、多発している高齢者の運転による自動車事故。多くの死傷者を出すケースも多いため、大きな社会問題になっている。
その流れを受けて、シニアドライバーの中には自ら免許を返納する人も多くいるようだ。なかには年老いた両親に対して免許の自主返納を促し、言い合いになってしまった人もいるだろう。
実は、2017年からは75歳以上の高齢者の場合、免許更新の際に「認知機能検査」が必須になっているのをご存知だろうか。シニアドライバーにとって免許返納を左右する「認知機能検査」とは果たしてどのようなものか?
「認知機能検査」とは、高齢運転者が自分の認知機能の状態を把握し、より安全に運転をしてもらうために行うもの。
75歳以上の運転者は、3年に1回の免許証更新時に認知機能検査を受けることになっている。また、免許証の更新時以外でも、以下の18の交通違反があった場合、臨時認知機能検査を受けることになる。これらの違反行為は、認知機能が低下した場合に起きやすいもので、信号無視や通行区分違反、一時不停止などが含まれる。
1.信号無視
2.通行禁止違反
3.通行区分違反
4.横断等禁止違反
5.進路変更禁止違反
6.しゃ断踏切立入り等
7.交差点右左折方法違反
8.指定通行区分違反
9.環状交差点左折等方法違反
10.優先道路通行車妨害等
11.交差点優先車妨害
12.環状交差点通行車妨害等
13.横断歩道等における横断歩行者等妨害
14.横断歩道のない交差点における横断歩行者妨害
15.徐行場所違反
16.指定場所一時不停止等
「認知機能検査」の結果「認知症のおそれあり」と分類された場合、医師の診断を受け、その結果、認知症であった場合は免許の取り消し等の対象になる。
認知機能検査は、以下の6つが行われる
1.時間の見当識
2.手がかり再生(イラストの記憶)
3.介入課題
4.手がかり再生(自由回答)
5. 手がかり再生(手がかり回答)
6.時計描画
検査時間は約30分。総合点により、検査結果が通知される。
検査結果は、その場で結果が分かる場合と、後日はがきなどで通知される場合がある。検査結果は、総合点によって「記憶力・判断力が低くなっている者」「記憶力・判断力が少し低くなっている者」「記憶力・判断力に心配のない者」の3つの分類のうち、どれかに判定される。「低くなっている」と判断された場合は、後日警察から連絡があり、医師の診断を受けることになる。
認知機能検査がクリアできないと免許更新できない?
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