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高齢の母に運転免許証を返納してもらいたい。正しい説得方法は?

― 連載「佐藤優のインテリジェンス人生相談」― “外務省のラスプーチン”と呼ばれた諜報のプロが、その経験をもとに、読者の悩みに答える! 高齢運転者標識

古希の母に運転免許を返納してもらいたい

★相談者★親不孝者(ペンネーム) 会社員 男性 43歳  母が今年、古希を迎えましたが、明らかに運転が荒くなっています。アクセルとブレーキの踏み間違えは今のところないようですが、体の反応が鈍くなっているのか、ブレーキが急で助手席に同乗しているとつんのめってしまうことが多々あります。  私が一緒のときは私が運転すればいいだけの話ですが、母一人で車を運転して買い物に出かけることも多いため、不安です。高齢者が起こした痛ましい交通事故が話題になっていることもあって、母が免許を自主返納するよう説得したいと思っています。  昨年、一度説得を試みたのですが、「何言ってんのよ。別に危なっかしい運転もしてないから大丈夫よ」と、かなり不満をあらわにしていました。うまく説得する方法はないでしょうか? アドバイスいただけたら幸いです。 ◆佐藤優の回答  あなたの懸念は十分に根拠のあることです。以下の記述を読んでみてください。 ========  2017(平成29年)の日本人の平均寿命は、女性が87.26歳、男性が81.09歳で、いずれも過去最高を更新しました。(中略)しかし、子どものいない世帯や単独世帯が注目すべき数字が、実は他にもあります。 それは、健康寿命です。健康寿命とは、介護や支援を受けずに日常生活を送れる期間を指しています。  同じく厚生労働省の発表では、’16年(’18年発表)の健康寿命は、女性が74.79歳、男性が72.14歳とされています。この健康寿命は、平均寿命とは別物として認識しないといけません。なぜなら、平均寿命が延びることは喜ばしいですが、だからといってその平均寿命まで身体や頭がいつまでもしっかりしているという保証はないからです (『子どもなくても老後安心読本』22~23頁) ========  70歳でも心身ともにしっかりしている人もいれば、腰痛や膝痛などで運動に制約のある人もいます。あるいは、認知症の傾向が出ている人もいます。人の健康年齢はまちまちです。もっとも人間は、自分が衰えているということをなかなか認識できません。
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免許の自主返納させる説得の仕方
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