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久々の帰省で親の“老い”を実感。車の運転は「まるでカーチェイス」

―[年末年始の憂鬱]―
 今回の年末年始は、全国的に感染者数が少なかったため、ここぞとばかりに実家へ帰省した人も多い。なかには両親と2年ぶりに再会し、改めて“老い”を感じた人もいるのではないだろうか。
雨の日のドライブ

写真はイメージです。以下同(Photo by Adobe Stock)

 田中雄一郎さん(仮名・40歳)は、高齢になった母親の運転にヒヤヒヤさせられたという。

親が高齢「元気なうちに会いに行かなければ…」

 田中さんの母は82歳。10歳近く年の離れた兄がいるため、母親の年齢も高齢だという。 「子どもの頃から、授業参観などでもうちの母親がみんなの母親よりも明らかに年齢が上だったので、ちょっと恥ずかしいという気持ちがありました。ただ、両親が40代で生まれた子だったので、すごくかわいがられた記憶があります」  新幹線で3時間ほどの距離だが、実家に帰るのは2年ぶりだったそう。 「意外と近いからいつでも行けると思っていたら、あっという間に2年。地元で暮らしている兄夫婦が、最近母の体調が悪く元気がないから会いに来てくれと言うので、今回は少し休みを前倒しにして帰省しました」  独身の田中さんは「結婚して子どもでもいればもっと頻繁に帰るのですが」と話す。そんな彼が今年帰省したことには、他にも理由がある。

職場の後輩が「(親が生まれたのは)戦争中なんですか!」と驚き

 彼にとって、親が高齢という意識はあまりなかったが、後輩からあることを言われたのだ。 「最近入ってきた20代の社員の親が50代なんだとか。僕の親が80代で戦争中に生まれたと言ったら、『戦争中なんですか!』ってすごく驚かれたんです。それで、親の年齢を考えたら、元気なうちに会いに行かなければと思い、慌てて新幹線の乗車券を予約しました」
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母の運転はまるでカーチェイス
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出版社やWeb媒体の編集者を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。X(旧Twitter):@rizeneration

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