お金

東京も五輪後にゴーストタウンか…リオ五輪で失敗したビジネスを検証

 インバウンド需要を中心に最後のビジネスチャンスとして期待がかかる東京五輪だが、一方で過去の大会を振り返ると失敗に終わってしまったケースも少なくない。ブラジル在住のジャーナリスト・沢田太陽氏が、リオ五輪で期待外れに終わったビジネスを挙げる。 TOKYO五輪で稼ぐ!

リオ五輪で失敗に終わったビジネス

「一番目立ったのは五輪の跡地利用ですね。競技のために造った会場の多くは、その後に放置されたものが少なくなく、中には未完成なままのものまであります。選手村も大会後は、マンションとして売り出されましたが、それが人々の需要にうまく合致しなかったことで入居者がなかなか現れなかった。マンション投資に期待した人もいましたが、結果的に住人の住まない棟がいくつも立ち並ぶだけとなりました」  選手村の跡地は再開発されてマンションとして売られるも、予想されたほどの買い手がつかず、リオでは広大なゴーストタウンが生まれた。  東京五輪でも選手村は改築され、分譲・賃貸住宅となる予定だが、マンション価格は5000万円から1億円を超えるものもあるというが、果たして……。
TOKYO五輪で稼ぐ!

閑散としたゴーストタウン状態に

 また、マンション投資家だけでなく、飲食や宿泊への効果も予想を下回った。 「’14年にすでにサッカーW杯が行われていたことで、五輪の間売れると予想されたテレビなどの家電買い替えが進みませんでした。また、飲食店や出店ではビールやブラジルのご当地グルメ・シュラスコ(炭火料理)が売れると予想されましたが、これも伸び悩んだ。  宿泊においては、開催中にリオのホテルは満杯の状態にはなりましたが、全国12都市開催となったサッカーW杯のときほどの成果は得られませんでした。民泊ビジネスも、観戦チケットが割高すぎて思ったほど観客が訪れなかったり、ゲストハウスやエアビーが増えすぎたせいで、宿泊価格が崩壊。値引き合戦に歯止めが利かなくなったんです」  不動産や家電、飲食に宿泊……。いずれも日本で期待のかかっている分野だが、五輪景気を過度に期待しすぎるのは危険かもしれない。

リオ五輪の主な失敗例

▼選手村跡地のマンション投資 日本でも5000万円~1億円以上という価格で販売が決まっている五輪村跡地を利用したマンション。リオでも投資家たちは色めき立ったが、実際は需要と供給がまるで噛み合わず、もぬけの殻のマンションが林立した ▼シュラスコなどの出店 ブラジルを代表するグルメ・シュラスコ(炭火焼き)の出店はリオにも登場したが、予想されたほど五輪景気が盛り上がらず、消費は下火に。汚職が発覚した州知事へのデモなどで治安が悪化したことも影響していた ▼Airbnbなどの民泊 Airbnbなどの民泊ブームが過熱し、それに対抗するためホテルなどの宿泊施設が値下げに踏み切る。それに対抗して民泊も値下げし……と、負のスパイラルに陥ってしまい、宿泊関連のビジネスは大失敗に終わった <取材・文/週刊SPA!編集部 写真/時事通信社>
Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事