姑はマイクを奪い、結婚式を台無しにする言葉をゲスト全員の前で言い放った。 『新郎の父の最後の挨拶は、しょーもないことばっかり言ってすみません！ まぁ、お嫁ちゃんのこの披露宴のプロデュースも最低でしたけどね！』 　仙田さんは唖然。周囲も驚いた様子で、場に緊張が走った。しかし雰囲気を悪くしてはならないと、精一杯の作り笑顔で我慢した。 「その時のビデオをあとで見たら、私すごい顔してました(笑)。新郎の父のコメントも別にそんなしょーもないことも言っていなくて普通でしたし……。披露宴も特別だれかを不愉快にする内容でもなく、下ネタもなく……何がいったい不満だったのか。私は企画を仕事にしているのにみんなの前でそんなことを言われてメンツ丸つぶれです」 　このことだけが理由ではないものの、結局、仙田さんはその後数年で離婚。どうしても姑に結婚式を台無しにされたという思いは最後まで消えなかったという。 「結婚式がすべてではありませんが、それでも一生に一度の晴れ舞台を台無しにされたっていう不信感はずっと消えなかったですね……今でもなぜあんなことを言われたのかわかりません」＜取材・文／松本果歩＞インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。X（旧Twitter）：@KA_HO_MA