更新日:2023年04月27日 10:37
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皇室に「男女平等」の価値観はいらない/倉山満

皇室は男女平等の原則を排し、男女分業を守ってきた。皇室の男女不平等は、男性差別なのだ

 現在、悠仁親王殿下がおわす以上、女系天皇が通る環境にはない。女系論者でも賢い者は主張を取り下げ、女性宮家、女性天皇(女帝)を目指している。一方で「男女平等」の価値観を持ち込み、皇室を作り変えようとしている。その為には先例が邪魔だ。では、その先例とは何か?  皇室は男女平等の原則を排し、男女分業を守ってきた。なぜ平等を排したのか。民間人の男を皇室に入れない為だ。民間人の女性で「陛下」となった方は数多いが、男では一人もいない。排除してきたからだ。皇室の男女不平等は、男性差別なのだ。  一知半解に皇室での男女平等を唱える者は、中途半端な学をひけらかす。その最たる例は、「秋篠宮は皇太子ではないので、祭祀の継承ができない。だから今上陛下の直系の愛子様を天皇に……」などと言い出す。ならば、大嘗祭や伊勢の式年遷宮は一度も途切れなかったのか。祭祀は重要だが、絶対ではない。最も大事なのは、皇室の存続だ。  皇位の継承は常に不安定だ。いつの時代も、皇室を守ろうとする国民の努力が続いてきたから、歴史は続いてきたのだ。だから、先例に学ぶ姿勢が何よりも重要なのだ。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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