男は52秒に一度セックスのことを考える…男と女の“生物学的“違い/鴻上尚史
刺激的なデータが示す、無視できない男女の生物学的“違い”
「男と女の友情は成立するのか?」という人生で誰もが一度は考えたことがある(どちらかというと青春の)疑問に対して、橘玲さんはこう答えました。
友情は成立する。「ただし、男女の『友情』にはひとつ条件がある。その男が、もっと魅力的な女と性愛関係にあることだ。その関係が破綻し、ほかに性愛の対象となる女性がいなければ、友情はたちまち欲望へと変わるだろう」
つまり、愛とセックスに満足している男がいて、現在つきあっている女性よりも魅力が少ないと思える女性となら、男は友情関係を築くことができるというわけです。
……男達、どうですか?
『週刊文春』の連載で、この文章を読んだ時には、唸りました。
いやもうミもフタもないとはこのことかと。
その連載が一冊の本になりました。
『女と男 なぜわかりあえないのか』(文春新書)
橘さんは冒頭、こう書きます。
「『男女平等』の世の中では、『男と女は同じでなければならない』とされている。これは一般に『政治的正しさ(Political Correctness/PC)と呼ばれている。
これについて私の意見はシンプルで、『男と女は生物学的にちがっているが、平等の権利を持っている』になる。多様性を無視し、『同じ』でなければ人権は与えられないという考え方が差別的なのだ」と書きます。
とは言え、この時代に、「男らしさ」「女らしさ」の違いを追求するのは、かなりの冒険と言えます。
橘さんは、その「危険さ」をようく分かった上で、想定されるさまざまな批判、例えば「男らしさ、女らしさは文化的・社会的につくられた」という立場の、「社会構築主義」などに、生物学や心理学の実験結果から、エビデンスをひとつひとつ積み重ねて、男と女の違いを説明していきます。
それは、「アメリカにおいてすら1970年代まで心理学者のほとんどは男で、男の被験者を対象に研究が行われていた」からで、その結果、「男女には生殖器以外なんのちがいもなく、女は『小さな(あるいは劣った)男』とみなされていた」という理由です。
だからこそ、橘さんは、その後の多くの女性研究者の実験を引用し、「女は男の(劣化した)コピーではない」という科学的事実を証明していくのです。
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