更新日:2023年04月27日 10:42
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ニトリは家具業界のユニクロだった!あなたの部屋にニトリ製品があふれる理由

ベッドは買わなくても、食器は買いませんか?

 低迷を続ける大塚家具と比較すれば、ニトリが好調な理由がさらに見えてきます。大塚家具がソファーやベッドなどの高価格の大型家具がメインであるのに対し、ニトリは、キッチン用品やカーテンなどの低価格雑貨が店舗売上高の過半数を占めています。  ここで考えてみてください。ここ3年で新たにベッドを買いましたか?  質問を変えます。ここ3年で、食器を一枚でも買いましたか?  もう答えは明らかですよね。  キッチン用品や雑貨は、購入機会が多いのです。そのため、需要の把握も容易。膨大な消費者データにより、在庫の回転率を高めることができるのです。また、店舗を訪れる機会が増えるので、“ついで買い”も喚起できます。  話をまとめます。ニトリ好調の理由は… 1:製造から販売まで引き受けるので在庫ロスが少ない 2:家具屋さんのふりをして、日用雑貨を売る 3:2により、需要予測がしやすい  この3つと言えるでしょう。  ユニクロもニトリも強い理由はやっぱり一緒。効率化による在庫調整ができ、消費者のニーズに答えることができるSPAモデルの時代は、まだまだ続きそうです。
経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi
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