“ラペル幅とネクタイ幅を合わせる”、ネクタイには注意
――そのほかに摘発されないように、覚えておくべき着こなしの基本はありますか?
スーツ警察:“ラペル幅とネクタイ幅を合わせる”のも基本です。ネクタイ幅よりもラペル幅が広かったりすると、ネクタイが妙に目立ってしまって違和感に繋がります。あとは体型によってラペル幅を選ぶといいですね。筋肉があってガッシリしている人やぽっちゃりしている人だと、ラペル幅が広い方が安定感・安心感を出せます。逆に体型が細い人は、ラペル幅も細くした方がスリムに見え、よりスタイリッシュに着こなすことができると思います。
※×ラベル→○ラペル
――ほかによく見かける間違った着こなしはありますか?
スーツ警察:ジャケットからシャツが出過ぎている人が多いです。気をつけして立った状態で、シャツは1~1.5cm出ていれば品が良く見えます。それ以上出すと、だらしなく見えるので注意です。これは見た目だけでなく、シャツが出ていることでジャケットを汚れさせないという意味合いもあります。シャツは容易に洗えますが、ジャケットはなかなか洗えないので。あとは、ネクタイが長過ぎる人が多すぎ(笑)。ベルトにちょっとかかるくらいがちょうどいいのですよ。
――それでは、スーツ初心者の方が3着スーツを買うとしたら、何を選べばいいですか?
スーツ警察:その方の職種や年齢、パーソナルカラーにもよりますが、まずは定番であるネイビーを持つのがよいと思います。ネイビーは、同系色も合わせやすく、合わせられるネクタイの幅も広い、“最強の定番カラー”と言えます。私も持っているスーツのうち、ネイビーが8割です。また、同じ色でも柄違いや素材の違いで雰囲気ががらりと変わります。
オススメはネイビーの無地、ストライプ、シャドウストライプなどの柄違いで3着。ややカジュアルさが出せる職場なら、チェック柄もあり。グレーは明るすぎるとカジュアルな雰囲気が出てしまいますが、暗いグレーならシックな印象になります。黒のスーツは合わせる色のチョイスが難しいため、あまりオススメしません。
“なんちゃってスーツ男子”は、まず基本を覚えることから!
――最後にスーツ警察に摘発されない、スーツの着こなし方を教えて下さい!
スーツ警察:ちゃんと基本を守っていてベーシックに着こなしていれば摘発はされませんよ(笑)。“なんちゃってスーツ男子”には、まず基本を覚えてほしいと思います。先ほど申し上げました“サイズ感”、“ラペル幅とネクタイ幅の関係”などの基本を押さえる。そこから、ディテールで遊ぶこと、個性を出すことに挑戦してください。
基本のルールをキッチリ守りつつ、ディテールで遊んでいて、カッコ良い着こなしです。Twitterにはなんちゃってスーツ男子だけでなく素敵なスタイリングをされているアカウントの方々もいらっしゃいますので、是非参考にしてください。
<取材・文/すずきおさむし イラスト/MSK(
@8_choco)>