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パチンコ・パチスロは規制緩和!? パチンコに天井搭載!? 2020年のパチンコ業界を占う

「天井」はダメだ! と警察は言い……

大崎一万発:しかし、そもそもの規制の目的だった依存症対策も、腰砕けになってる感は否めないですね。 ヒロシ・ヤング:お役所のやってる感だけのためにやっているところあるでしょ。だからパチンコの天井をいじるなんて話が出てくるんですよ。パチンコの時短をどこにくっつけてもいい、発動要件が緩和された機種っていうのは、いつぐらいに出てくんのかな? POKKA吉田:日本遊技機工業組合(日工組=パチンコメーカーの業界団体)によれば、パチンコの対応機種の展開は’20年5月のゴールデンウィーク明けを目指しているとのこと。パチスロの自主規制改定に沿った機種も同時期の展開を目指している感じ。パチンコの方は技術上の規格解釈基準の改正が伴うので、警察庁内での手続きがいつになるかによって時期がずれ込む可能性もありますけどね。 ※POKKA吉田氏からの後日談 「12月20日に技術上の規格解釈基準が改正されました。1月6日から施行で、日工組としては4月1日以降の新規納品設置としたいとのこと」 大崎一万発:機械的には、射幸性というかギャンブル性というか、出玉感というか、打ってる方の納得感というか、どう表現するかは難しいんすけど、それを抑制するっていうことですよね。 POKKA吉田:警察庁はいまだに射幸性の抑制が依存症対策につながるって表向きは言ってるけど、その依存症対策っていうのは、4時間で5万円以上を使うのはダメよって言うてるわけ。それに対して、日工組は「だったら突然電サポ発動するようにしたら、使う金額が下がるから依存症対策になりますよね」と主張してるの。 ヒロシ・ヤング:あー! なるほど。日工組はまあまあタヌキだな(笑)。 POKKA吉田:突然電サポ発動することを「天井」って呼びますけど、「天井」という言葉は射幸心をそそるから使うなっていうお達しが警察から出てるの。そこで、日工組のワーキンググループでは、電サポが突然発動することを指す別の呼称を検討してる。「天井」って言うたらアカンっていう主張のベースにある警察庁の論理が雑だからね。警察は射幸性抑制の根拠を依存症対策ってものに乗っかっていて、そこを日工組も利用して、老獪にうまいこと進めてる。一方で、日本電動式遊技機工業協同組合(日電協=パチスロメーカーの業界団体)は「射幸性の抑制が依存症対策に本当につながるのか」っていう根本の問題からアプローチしてて、愚直かもしらへんけど、よっぽど正攻法やと思うわ。

公営競技、パチンコ、カジノ それぞれの依存症対策

――警察と日工組のやり取りについて、カジノ業界の人間として、木曽さんはどう思われますか? 木曽崇:やっぱりいちばん問題なのは、結局は依存症対策ですね。’19年の冒頭に依存症対策の基本方針が出て、1年に1回、毎年年始の時期に必ず依存症対策の振り返りをするシステムになったんです。じつは公営競技も、パチンコ業界も、カジノ業界も、みんなそこに向かって施策の準備をしています。だから、年末のこの時期になると、「数字を出しなさい」「実績を出しなさい」と、それぞれの行政官庁から締め付けがくるようになってる。今、公営競技は顔面認証システムの導入に取り組んでいるので、そこで実績を出さなきゃいけないっていうのがある。 大崎一万発:公営競技は、ほかのギャンブルと比べると宣伝広告に非常に力を入れている印象があるんですが、あれは筋として認められるもんなんですか? 木曽崇:それも、’19年の冒頭に依存症対策の基本方針の中で、宣伝広告費を少し下げるということを公営競技業界は宣言しているんだけど、あんまり露出しないところを下げて、いちばんやっぱり派手なところは残してるっていうかたちなので、あんまり変化は感じないですよね。 ヒロシ・ヤング:金額的には下げましたよ、ということで体面は保ちつつも、世間の認知的にはめちゃくちゃ派手に宣伝をやっている感覚があるでしょ。 木曽崇:そうですね。僕はずっと公営競技、とくに競馬に対して指摘してきたんだけど、いちばんの問題は競馬番組です。あれって番組本体だから、広告として扱われないんですよ。だから、競馬業界としての広告予算にも含まれません。ここに触れずして、「広告宣伝費が~」っていう論議をしたって、なんにも意味がないです。 大崎一万発:むしろそこがキモですもんね。 木曽崇:毎週日曜日になると、何をナンボ買ったっていう話が延々と流れているわけで。正直、そこが元凶じゃねぇかって思うところはある(笑)。 POKKA吉田:そのロジックでいくと、競馬には聖域が2つあるよね。1つは、国民の準税金みたいなカネでつくられているNHKがやってるNHK杯。もう1つは、天皇賞や高松宮記念といった皇室関係の冠レース。どちらもGⅠの由緒正しいレースで、もう格が違うよね。ここについては、誰も「けしからん」なんて言えないでしょ。 ヒロシ・ヤング:よう言えんもんな。そんなもんバクチやろ、やめろ! みたいなことは。 大崎一万発:天皇の政治利用については野党は騒ぐけど、天皇の賭博利用だ! なんて誰も言えないですよ(笑)。 木曽崇:この際、パチンコ業界もやるしかないな。 大崎一万発:ちなみに、海外だと競馬はどういう位置づけなんですかね? 触れてはならぬ、みたいな感じなんかな。 木曽崇:欧州だと、いわゆる貴族の社交文化の中でギャンブルというものが存在してきたので、そういう意味では認められているところはありますね。 POKKA吉田:欧州のGⅠでも、キングジョージ6世&クイーンエリザベスというでかいレースがあるし、伝統なんだろうね。日本の中央競馬にもエリザベス女王杯があるしね。業界の既得権益みたいなところはあるだろうな。
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