片手袋マニアの好きな街ベスト5。3位に渋谷、1位は…
観光客で混雑する人気の街で疲れ果てるより、閑散とした地でのんびり旅ができるとしたら……? 偏愛マニアが“独断”で決めた「好きな街」へ繰り出し“新たな扉”を開けてみてはいかが?
街に落ちている片方だけの手袋の佇まいに魅了され、片手袋研究家を名乗る石井公二氏。14年間で撮影した手袋の数は5000枚に迫る。
「人が見向きもしないような片手袋ですが、その場所や種類、状態などを分析すると、“街”の特徴まで見えてくるのが大きな魅力です」
膨大な量の写真を一枚一枚見比べながら、分類もしているという。
「持ち主以外の手に触れず、落ちたままなら“放置型”。一方、拾った人が目立つ場所に移動させたら“介入型”と名付けました」
とはいえ、そんな片手袋を楽しめる街なんて実際にあるのか。
「それがあるんです。まず外せないのが聖地・築地市場。至るところが片手袋だらけです。面白いのは、軍手やゴム手袋は放置型で出合うことが多いですが、ここでは拾われて介入型になっています。つまり市場では、これらは大切に扱われる存在ということです」
続いて第二の聖地、新木場。
「ほとんどが放置型で、湾岸道路の路肩や排水溝に落ちています。また、グーグルのストリートビューに写り込んでいることもあるので、眺めているだけで心躍ります」
渋谷では、介入型片手袋を風景の一部として楽しむことができる。
「カオスに見える渋谷でも見ず知らずの人が落とした片手袋を拾ってあげるような、見えない交流がある。自分が住んでいる街に落ちている片手袋の傾向も、調べると新たな驚きがあるかもしれません」
1)東京都・築地
築地本願寺や浜離宮恩賜庭園がある。「築地市場は片手袋の聖地。手袋の使用率が高く、忙しなく人が動いている。そんな片手袋が発生しやすい二大条件を満たしてます」
2)東京都・新木場
美しい夜景と東京五輪会場が集まっている。「トラックの交通量が多い湾岸道路では、軍手やゴム手袋が誰の手にも触れず、放置型で発見されることが多い」
3)東京都・渋谷
超高層ビル・渋谷スクランブルスクエアや個性的な店が集まる奥渋は見過ごせない。「デザイン性が高くお洒落な介入型片手袋は、場の景観に彩りを与えてくれます」
4)東京都・銀座
国内有数のギャラリースポット。「上質な片手袋がある一方で作業用も。アッパーな人と銀座を支える労働者。そのレイヤーがはっきり浮き彫りになる街です」
5)千葉県・富津市
恋人の聖地「幸せの鐘」のある金谷。鋸山ハイキングの拠点でもある。「釣りや漁師料理『かなや』で新鮮な刺し身を楽しみながら、浜辺に流れつく片手袋を探しています」
【選者/石井公二氏】
片手袋研究家。5000枚近くの片手袋と出合う。著書『片手袋研究入門』(実業之日本社)が発売中
※ランキングの「地名」は、主に「駅名」もしくは「市町村」を記載。
取材・文/週刊SPA!編集部
14年間に及ぶ壮大な研究。男は片手袋に人生をかけた
片手袋マニアの好きな街ベスト5
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