軍艦島上陸者が語る Googleストリートビュー探検ポイント
⇒マップを見る(https://nikkan-spa.jp/466481)
軍艦島の特徴の一つは、集合住宅の密度。コの字型になった建物の向かい合った部屋の窓と窓の距離は驚くほど近い。林氏は「建物と建物の間に立ったとき、空を見上げると空の切り取られ方がおもしろい。東京の高層ビル群などをみて、『東京は空が狭い』とは言いますが、それとはまた違った魅力」と鑑賞ポイントをあげた。
ストリートビューでも上の方に視線を動かせるので、このポイントが一番いい!という場所を探してみてはいかがだろうか。
◆67号棟「X(エックス)階段」
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林氏お気に入りのポイントは「67号棟にある階段は個性的で、なんでこうなったのかしらと見ていて不思議です」という通称「X(エックス)階段」と呼ばれる建物外部の階段。軍艦島のシンボルとしてメーデーの際にスローガンが書かれた垂れ幕が吊るされていたようだ。
◆ストリートビューで建物内部を探検
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密集した集合住宅の間やX階段は、通常の見学コースではみることができない。しかし、ストリートビューでは島内のほとんどの場所をたっぷりと見学することができる。建物内部まで階ごとにみられる場所もあるので、歩いて探検している気分を味わえる。
◆海沿いの校舎は足元が……
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ストリートビューでも見尽くすことができないほど、たっぷりと楽しめるが、実際に上陸して自分の目でみて、歩いてみたいと思うもの。実際に歩いた林氏は「校舎の海側の地面は、コンクリートがふわふわしてる部分があるんです。基礎部分が波でえぐられて、建物が浮いている状態のようです」と、初上陸の感動を語った。
埋め立てによって島を広げた軍艦島は上記の学校のように足元から崩壊がはじまっている所も多い。また、『九州・山口の近代化産業遺産群』として、ユネスコの世界遺産暫定一覧表に記載されている。「遠くない未来に世界遺産となる可能性があります。そうなると、保護のために護岸工事が行われる可能性もあり、今の雰囲気を味わいたいのであれば今のうちかも」とのこと。
まずは、見学コースでは立ち入ることのできない建物の内部まで、ストリートビューでのぞいてみてはいかがだろうか。 <取材・文/林健太>
※写真は、林佑樹氏が長崎市から撮影・掲載の許可を得たものです。
●林佑樹(@necamax)
編集・ライター・フォトグラファー。PC、スマホ、ゲーム、ガジェットなどデジタル系を中心に、雑誌・Webにて多数執筆。主な執筆媒体は。ASCII.jpや4Gamer.net、官公庁系など。今年8月には、コミックマーケットにて軍艦島写真集を頒布予定。
●Googleストリートビュー 端島(軍艦島)
http://goo.gl/1OSrP
●軍艦島コンシェルジュ(上陸・周遊ツアー)
http://www.gunkanjima-concierge.com/
Googleマップにて、廃墟マニア憧れの地「軍艦島」(長崎県端島)のストリートビューが公開された。軍艦島は、明治末期から三菱社の私有地となったことを機に炭鉱町として栄えはじめ、極小の敷地に鉄筋コンクリート造の集合住宅が密集して建てられた島。島の遠景が軍艦のかたちに似ていることから「軍艦島」と明治初期から呼ばれている。炭鉱は第二次世界大戦を経て昭和49年に閉山し、急激に人口を減らし無人島となった。
当時の居住者が残した電化製品や生活用品などが残っているほか、朽ち果てて崩落した木製の手擦りなどが散乱している風景に惹かれる人は多い。編集・ライター・フォトグラファーの林佑樹氏もその一人。先日、イラストレーターの開田裕治氏の呼びかけにより特別な見学ツアーが実施され、長崎市の許可のもと、見学ツアーでは立ち入りできないエリアまで、全国のクリエイターとともに見学したという。林氏に、軍艦島の魅力ポイントを聞いた。
◆65号棟の間から空を見上げる
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