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こんなキャバ嬢は嫌いだ…黒服の怒りの声 「売れないキャストと付き合ったら…」

 コロナの影響で営業自粛を求められた店の中でも、特に注目を集めるキャバクラ。当然、今回の自粛で筆者が過去に働いていた店も当面の間は休業をとっている。そんな中で、「しばらく店を休めるのはホッとする」と語るのは、キャバクラを裏から支える黒服だ。ボーイ、店長、マネージャーなど様々な役職があるキャバクラの黒服達は普段、どのようにキャバ嬢と絡んでいるのだろうか?
黒服

キャバクラを影で支えているのが黒服だ(イメージ写真、以下同じ)

 今回は黒服にスポットを当てて「こんなキャバ嬢は嫌だ!」という普段は言えない怒りの声を聞いてみた。

キャバ嬢と付き合ってもOK?

 店長などの役職がない、いわゆる「ボーイ」といわれる黒服は、一昔前まで大学生のアルバイトが多いイメージがあったのだが、最近はアルバイトが減って、黒服1本で働く人が増えているという。 「昔は若いボーイを席につかせて客やキャバ嬢が酒を一気させるなんて当たり前だったのですが、今はキャバクラもクリーン化が進んでいるので学生を雇うこと自体、減ってきていますね。店長や黒服が馴染みのお客さんの席につかせてもらって1杯いただくことはたまにあるのですが、昔から勤めているので黒服も高齢化が進んでいます。40代、50代なんて人もよくいます」  そう語るのは、都内のキャバクラに黒服として勤務する男性(35歳)。18歳のときから、現在のキャバクラグループに勤務しているというが、何度か退店しては出戻りを繰り返しているという。 「うちのグループは30年以上営業している老舗なので、黒服として働いていて安心感があるのか出戻りが多いんですよ。特にキャストと付き合う『風紀』に対しては寛容で、罰金とかもないんです。たまに別れたキャストが逆ギレして社長に告げ口する……なんてことがあっても、私達に特にお咎めはありませんね。  あるとしたらグループ内の別の店に移動になって、元カノと顔を合わせなくさせるくらいです。ただし、同じグループ内とはいえどキャストの管理をまた1からやらなければいけないので。そういう意味では付き合っていたことを言いふらすキャストは面倒くさいと思いますね」

売れないキャストに病気をうつされた黒服。本命キャバ嬢にも飛び火

キャバ嬢 黒服とキャストが恋愛関係になる「風紀」には、キャストの売上や仕事へのモチベーションを管理する役割もある。基本的には「売れる見込みのあるキャストとしか付き合わない」というが、中にはこんな例外もいるという。 「全然売れていない、または枕(客と寝ること)でしか客を呼べないのに、黒服を味方に取り入ろうとするキャストがいるんですよ。そういうキャストは大体『相談したいことがあって……』と仕事後に飲みに誘って、そのままホテルに連れ込むんです。私は引っかかったことはないのですが、そのキャストの担当だった後輩がモロに引っかかっていましたね。売れていないくせにシフトは優遇されているわ、上客に付けられるわで、オカシイなとは思っていたんですよ。  でも、しょっちゅう客と枕しているキャストだったから、どうやら病気持ちだったようで、『アソコが痛いんです……』と後輩から相談されたときは思わず笑ってしまいましたね。さらに、悲惨なことにその後輩は店に同棲している本命彼女がいたのですが、どうやらその彼女にも感染させてしまったようで……。別れ話になったのを私がフォローする羽目になりましたよ……」
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「もう出勤しない」黒服を脅すキャバ嬢
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano

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