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『風の谷のナウシカ』のキャラっぽい駅も。全国の妙な駅たち

ナウシカの王蟲みたいなチューブ状建造物

新白島駅

新白島駅

 また、同じく前衛的というか近未来っぽさで負けていないのが、広島高速交通アストラムラインの新白島駅(しんはくしま。広島市中区)。穴の開いたちくわを思わせる独創的なデザインの駅舎は、恐らく全国でもここだけだろう。
駅入口は大きめの穴

駅入口は大きめの穴

 2015年開業の新しい駅で、当時はジブリアニメ『風の谷のナウシカ』に登場する王蟲(オーム)に似ているとネット上でも話題になった。
穴から差し込んだ光が照明代わり

穴から差し込んだ光が照明代わり

 建物にある穴は採光用のもので、半地下に設けられているホームにも自然光が差し込み、日中でも明るい。天井もとても高いため、地下ホームの駅にありがちな閉塞感や圧迫感がないのも素晴らしい。  設計を担当した小嶋一浩+赤松佳珠子/CAt(シーラカンスアンドアソシエイツ)は、渋谷の旧東横線跡地の複合施設『渋谷ストリーム』なども担当し、国内外で高く評価されている建築家グループ。美術館や博物館のような雰囲気で駅にしておくのがもったいない気さえする。
駅は幹線道路の中央分離帯にある

駅は幹線道路の中央分離帯にある

 この新白島駅はJRとの乗り換え駅。厳島神社のある宮島と平和記念公園など広島市の中心部との行き来に便利で観光客の利用も多い。駅自体は観光スポットというわけではないが、この形がやはり気になったのか筆者が訪れたときも複数の観光客がスマホで撮影。地元の新たな名所として紹介される日も近そうだ。  探せば意外と見つかる、ちょっと変わった外観の駅。実は、気づいていないだけで自分たちが住んでいる地域にもそんな駅があるのかもしれない。<TEXT/高島昌俊>
フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。
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