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コロナによる訓練中止が生活直撃? 予備自衛官の「収入減」問題

その88 即応予備自衛官たちの悲痛な叫びに防衛副大臣動く

緊急事態宣言で変わった自衛隊の営内における生活

 陸上勤務の若い自衛隊員のほとんどは営内生活を送っています。海上自衛隊の艦艇勤務の人たちなど、例外的に上陸時に住む下宿が認められている隊員たちもいますが、ほとんどの下士官は営内で集団生活です。緊急事態宣言を受け、自衛隊でも不要不急の外出は控え、時間差勤務を実施し「窓を全開してマスクで仕事」をしているとのことです。  こんなときでも(いえ、こんなときだからこそと言うべきでしょうか)、日本の領海、領土に野心を持つ国々の動きは活発です。自衛官の方々には感染予防を心がけ、健康を維持していただきたいと思います。

普通の仕事をしながら訓練をこなす予備自衛官

 自衛隊には、常勤自衛官以外に非常勤の予備自衛官がいます。非常勤の予備自衛官は、常勤の自衛官と違い、基地や駐屯地内の閉鎖空間にいるわけではありません。普段は社会でさまざまな職業に就いています。この予備自衛官には、定期的訓練で練度を保つ義務があります。予備自衛官は訓練召集であちこちから集まってきますから、感染拡大につながる可能性が否めません。そのため、緊急事態宣言が出された際は、日本全国で予備自衛官の訓練が中止になっています。

即応予備自衛官は年間30日の訓練が課せられている

 感染リスクを減らすために訓練が中止となるのは仕方ないことです。しかし、彼らは年間の「訓練予定」に合わせて仕事の休みを申請し、訓練に臨みます。  予備自衛官には「予備自衛官手当」、訓練出頭回数が多い即応予備自衛官には「即応自衛官手当」が毎月支給されます。これらは出頭回数が足らなければ支給されません。訓練の出頭率が高く勤務状態がよければ、さらに「勤続報奨金」が加算されます。出頭率は予備自衛官の昇任の評価にも関係するようです。出頭率が下がれば、即応自衛官手当や勤続報奨金はもらえなくなる勤怠評価がついて回ります。  予備自衛官の中心的役割を担う即応予備自衛官には、年間30日の訓練が課せられており、年間10回程度の小分けで出頭しています。別の仕事をしながらこんなにたくさんの訓練出頭に応じる難しさを想像してみてください。即応予備自衛官がどれほど日程調整に苦心しているかがわかりますよね。そのご苦労が報われてほしいと思います。

コロナで訓練が中止になれば手当や報奨金はもらえない?

「訓練禁止で『勤続報奨金』がもらえなくなくなるのでは?」「年間27日という訓練出頭の境界はどうなるのか?」「代わりの訓練日程を職場と調整できなければ手当がもらえなくなるのでは?」という不安の声が、私の主宰する「自衛官守る会」の会員から寄せられました。  この訓練中止により予備自衛官に不利益が起きないようにしたいと思いました。寄せられた内容を日頃から自衛官の待遇改善に好意的な山本朋広防衛副大臣に説明しました。「予備自衛官のこの不安にご配慮いただきたい」と相談したところ、以下のお返事をいただきました。ちゃんとお返事くれるなんてびっくりです。  山本防衛副大臣の許可を得てここに全文を掲載します。
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山本朋広防衛副大臣からの返事
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