更新日:2020年06月12日 16:07
恋愛・結婚

長男の嫁は結婚式からツラい!? 義母と義姉に式を支配されて…

義母と義姉に支配された結婚式

結婚「私たちは長男長女同士で、結婚を両家の両親に説得するまでに2年かかりました」  こう話すのは、大友真知子さん(仮名・30代)。結婚式は当人だけではなく、家族や親族との兼ね合いも出てくることから、一筋縄ではいかないこともある。式場と結婚式の日取りが決まり、同居している義理の家族に報告してからが大変だったという。 「とにかく『次の打ち合わせはいつ? どんなこと決めてくるの? 乾杯酒は? テーブルコーディネートは?』と過干渉で、私はうんざりしていました」(大友さん、以下同)  義姉がこだわっていたのは、特に乾杯酒だったそうで……。 「お酒を何にしたのか聞かれたので、決めた銘柄を答えると、義姉は早速ネットで検索し始めました。『このお酒は半分の値段で買えるよ。式場なんかでぼったくられたらもったいない。ネットで買って持ち込もう』って。乾杯酒の持ち込みって聞いたことないですよね」  大友さんはこの言葉に唖然としたという。お酒の持ち込みは禁止だと伝えても、突っ走る義姉。イライラがピークに達したとき、夫が口を開いた。 「主人が『いい加減にしてくれ! 俺らで考えて進めていきたいんだ!』と言ってくれたんです。それからは、義姉の登場は少なくなりましたが……」  まだまだ訴えたいことがありそうな様子の大友さん。義姉のお節介が減ったと思ったら、今度は義母が暴走を始める。 「『あのね、お姉ちゃん(義姉)とヒロシくん(夫)が喧嘩しているみたいなの。仲直りさせたいから、真知子さん協力してくれる?』と言い出しました。さらには、『お姉ちゃんと真知子さんでヒロシくんにサプライズしてあげて欲しいの。それを結婚式でやるのはどうかしら?』と。もちろん、結婚式を姉弟喧嘩の仲直りに使わないでほしいと思って、やんわり却下しましたけど」  それを断ったのはいいものの、次の難題を突き付けられることに。 「義母は、『なら、お姉ちゃんに動画編集とかやらせてあげて』と言うのです。私は仕方なく了承しました」

誰のための結婚式なのかわからない…

 結局、プロフィール動画を作ってくれた義姉だったのだが、その出来栄えは大友さんにとって本当に耐えられなかったようだ。 「義姉は『この写真じゃ顔が見えない』とか『音楽の時間はもっと短くしないと』とか、散々文句を言いながら……。最終的には編集に疲れてきたのか、私の生い立ちの部分が雑になっていました。さらに義母からは、『編集が終わるまでお姉ちゃん眠れなかったんだよ。あなたのために身を削ったの』と言われる始末で」  動画を作らせてあげて、と言ったのは義母。文句を言いながら作って勝手に疲れた義姉。大友さんは、一番ツラいのは私だよ! と当時を振り返りつつ怒りをあらわにする。 「2人の過干渉ぶりには困ってはいたものの、主人には言えないこともたくさんありました。200人以上を招待する結婚式でしたので、700万円以上かかるということで……。義母には手作りをどんどんさせられたのです」  招待状と席札も手書きだったという。「あなたがお嫁さんだから、ひとりひとりに心を込めてね」と義母からのアドバイスが入る。見慣れない名前を書き直しながらの200名ぶんは大変だったと話す。 「自分たちでやろうとしていたことが何も手につかず、とりあえず言われたことをコツコツやりました。帰りに出席者に渡すプチギフトも義母に言われた入浴剤を詰め、さらに、そこには義姉が作ったメッセージカードを1枚1枚差し込んでいきました」  正直、誰のための結婚式なのか疑問を抱きながら準備期間を過ごしたという大友さん。肝心の花嫁の手紙を書き終えたのは、結婚式当日の朝5時だったようだ。  睡魔と戦いながら、最終的にはGoogleで検索した文例を見ながら書くことしかできなかったという。 「結婚式には普段言えない両親への感謝の気持ちを伝えるのが夢でした。でもそれが不完全燃焼となってしまったことが今でも後悔として残っています」  大友さんは「いつか両親への想いを改めて手紙に書きたい」と、最後は笑って話した。  人生の晴れ舞台とも言える結婚式だが、それを良い思い出として残したいと思うのは当然。しかし、100パーセントうまくいくことはむしろ難しい。今回の取材を受けてくれた二人は、「自分の失敗を誰かの結婚式に生かしてほしい」と願っている。<取材・文/chimi86>
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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