これはゲーム? 映画? 実写作品『デスカムトゥルー』がNintendo Switchで配信開始
最近はあまり見かけない実写ゲームですが、ゲーム史を振り返ってみるとそれほど珍しいものではありません。最初期は実写写真を取り込んだキャラのゲームが注目を集めました。たとえば格闘ゲームの『モータルコンバット』などがそのひとつです。
ゲーム機に大容量を可能とするCD-ROMが採用されると、実写映像を用いたストーリーメインの作品が登場し始めます。メガCDのホラーアドベンチャー『ナイトトラップ』(1993年)はインパクトがありました。
PS1やセガサターンの時代になってからは、榎本加奈子さん、高田純次さんなどが登場するPS1『ユーラシアエクスプレス殺人事件』(1998年)を筆頭に、芸能人、俳優を起用したインタラクティブドラマ系アドベンチャーが増加。三上博史さんが主演したドリームキャストのサイコホラーアドベンチャー『es』(2001年)は、その迫真の演技に引き込まれました。ただ、残念ながら実写ゲームはヒットに恵まれず、日本ではあまり浸透しませんでした。
今回の『デスカムトゥルー』は、そうした過去の実写ゲームの系譜に連なるものと言えます。また、Netflixのドラマ『ブラック・ミラー: バンダースナッチ』に代表される、選択肢によって内容が変わる「インタラクティブコンテンツ」や、海外で火がつき始めているゲーム発のインタラクティブドラマのトレンドを、日本にいち早く持ち込んだタイトルという側面もあります。
『デスカムトゥルー』はNintendo Switchでも配信されていますが、ゲームファンではなく、むしろドラマ・映画ファンと相性が良さそうです。
昨年、Netflixがゲームへの本格参入を発表するなど、オンライン動画配信サービスとゲーム業界が近づきつつあるなか、過去に花開かなかった実写ゲームが、今度こそ定番のコンテンツとなる日が来るのでしょうか。
―[絶対夢中★ゲーム&アプリ週報]―
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も 1
2
この連載の前回記事
【関連キーワードから記事を探す】
地図好きがハマる!現実世界で遊べる『テクテクライフ』と『パックマン ジオ』
3万円台~のパソコン「Chromebook」は仕事に使えるか?7万円台モデルを買った結論
これはゲーム? 映画? 実写作品『デスカムトゥルー』がNintendo Switchで配信開始
最強ブラウザ「Vivaldi」が満を持してAndroid β版をリリース!何がスゴイ?
身に覚えのないサブスクにお金を払っていないか? 悪質ネット詐欺が急増中
iPhoneの新OSは何が違う? アップデートされたSafariに注目してみた
サブスクを解約できないユーザーをカモにする悪質アプリの対処法
寒い朝でも絶対起きる目覚ましアプリ。もう起きるしかないその仕組み
地図好きがハマる!現実世界で遊べる『テクテクライフ』と『パックマン ジオ』
iPhoneの背面をトントンすると何ができる? iOS14背面タップ機能使いこなし術
スーパーファミコンとSwitch 2の類似性とは?価格やローンチタイトルを振り返る
「Nintendo Switch」の明暗を「2」発表の今、振り返る。発売前は“ハードスペックの低さ”を落胆する声も
Switch2の『マリオカート9』が大本命。2025年「ヒット確実のゲームタイトル」7選+α
被災してPS5とニンテンドースイッチが水没…。被災者が体験した“ゲームメーカーの神対応”
「このiPhoneを今2万円で買えば、数千倍に上がるかも」夢のガジェット投資をプロが指南
この記者は、他にもこんな記事を書いています