更新日:2020年08月11日 23:31
お金

不動産で5億円を得た男のその後。一度は早期リタイアしたものの…

コロナ禍でも臆せずに大型投資を敢行

 火中の栗を拾うような“逆張り投資”だが、石渡氏の動きはそれだけに止まらない。先行き不透明なコロナ禍真っ只中にホテル1棟を取得したのだ。 「横浜市にある12室のホテル物件を契約しました。数年前に廃業した物件で2019年に一度現地を見にいったのですが、その際は値段が合わず見送りました。それがコロナで半額近くに値下がりしたので買付を入れました。緊急事態宣言下では、業者も物件調査や内覧といった企業活動が満足にできませんが、私は昨年内覧しているので、案内不要で買える客だったことが有利に働きました」  コロナ禍でインバウンド需要が消滅し、事態の終息の目処も一向に立たないなかでの廃業ホテルの購入、さすがにハイリスクに思えるが、その勝算はどこにあったのか。 「ホテルとして運用する考えはなく、数千万円かけて共同住宅にコンバージョンする予定です。ホテルの客室は台所や洗濯機置場がないのがネックとなる一方、共用部は余裕があります。どういう仕様がアフターコロナで受け入れられるのか、シェアハウスに知見のある人のアドバイスも参考にしてリフォームプランを決めていきます」
石渡浩氏

敷地に余裕があり、積算評価が出る物件を石渡氏は好んで投資

 そんな石渡氏だが、再開した不動産投資だけでなく、最近は補助金、助成金の研究に余念がないとのこと。 「働き方改革で、新型コロナの特別休暇を取りやすくする雇用助成金があります。これは短時間のパートスタッフが1名いるだけでも要件に当てはまるので、賃貸経営者でも活用しやすい制度です。こうした経営に役立つ助成金情報は、厚生労働省と中小企業庁の情報を毎日チェックすることで取得できますが、面倒だと感じる人は私のメルマガでチェックすることをおすすめしたいです」  充電期間を経て、第一線に復帰を果たした石渡氏。卓越した投資手腕はさらに磨きがかかっているようだ。
石渡浩氏

石渡浩氏

石渡浩氏 大学院在学中に不動産投資を開始。これまで20億円以上を投資し、最多では250戸の物件を所有、年間家賃収入は最高で2億5000万円。大学院修了時に資本金990万円で作った投資不動産保有会社を9年後の2016年に約5億円で売却した。現在は一般投資家を対象に不動産賃貸業を本業にするためのノウハウを伝授している
不動産、マネー、ネットカルチャー分野を得意とするフリーライター。社会事情についても執筆する。著書に『サラリーマンのままで副業1000万円』(WAVE出版)。X(旧Twitter):@yuutaiooya
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